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第2話 入学式

クラスが張り出されてる。


Cクラスか。


楽しみ。


友達たくさん作るよ。


人間関係リセットされていじめともおさばらだ。




肩をポンポンされた。


あー入試の時隣だった人だ。


ちょっとこっち来て。




愛実「わたし牧野愛実まきのつぐみていうの。」


「本当の名前は正明だけどね。」




愛実つぐみて呼んでもらうことにしてる」。


「あなたと同じ秘密を持ってるの」。




わたし「愛実ちゃんは何クラス」。


「Aクラスよ」。


「残念だな。クラス違うんだ」。




愛実「クラス違うからいつも一緒にいられないけど」。


「わたしたちの秘密がばれないように協力してきましょう」。


「何人かはおかま特別枠入試で入学したみたいよ」。




「ホルモン療法始めたほうがいいわよ」。


「これから男性化始まるから」。


愛実どこいったの。




あー友達が呼んでるまたね。


愛実ちゃんもう友達できたのか。


いいな。




ホルモン療法てなんだろ。


精神科で今度聞いてみよ。




ふわー女の子しかいないや。


こんなかにも性同一性障害の子いるのかな。


わからないや。




大丘女学園ていう普通の頭の女の子が入学する中学に入学した。




柳沢さくらて子が話しかけてきた。


さくら「どこに住んでるの?」


わたし「船橋だよ」。


さくら「この学校幕張にあるから近くね」。




「わたし市川だよ」。


「まあまあ近くに住んでるね」。


「遊びに行けそう」。




「快速に乗り換えれば隣だね」。


「今度船橋あたりで遊ぼうよ」。


「先生が来たまたね」。




吉田「入学おめでとう」。


「担任の吉田さつきです」。


「担当は英語です」。


若い先生だ。




「今日は教科書配ります」。


みんな中学からの勉強が楽しみでワクワクしてるみたい。


女の子のきゃあきゃあ騒ぐ声がきこえる。


「静かにしなさい」。




もらった教科書が多すぎて持って帰るの大変だな。


柳沢さんはペンで名前を記入すると。


ロッカーに突っ込んでいる。


わたし「持って帰って予習しないの?」


さくら「まだどんなふうに授業始まるかわからないから」。


「重いからおいとくの」。




吉田「ささ早く並んで」。


「入学式に出るわよ」。


校長先生の話が長い。




未来を担う女性としてふさわしくなるように日々精進してください。


わたしはきょろきょろ見てしまう。


ほんとに性同一性障害の子いるのかな。


そんなにいないのかもな。




牧野さんがいたので手を振ってみた。


先生に厳重注意された。


イエロカード2枚で退場とか冗談で。




牧野さんも気付いたけど自分まで怒られたくないから。


平静を装っている。




校歌を歌う初めて聞く曲だから歌えないけど。


在校生の歌声が聞こえていい曲だ。


今日はこれまで明日からは授業が始まります。


トイレ行くと女子トイレしかない。


女子校だから当たり前だ。




家でも普段から座りしょんだから気にならないけど。


女子トイレいじめ以外で入ったのは初めてだ。




だから入っていいものだか一瞬戸惑った。


もう女の子なんだから。




個室だから自分の体のことばれるわけでもないし。


トイレから出ると愛実に捕まった。




愛実「この学校部活なんかしらに所属しないとだめらしいわ」。


「クラス違うんだから部活同じのにしようよ」。


「今日は部活自体ないらしいけど」。


「今度一緒に見学行こうよ」。




なかば強引に約束されてしまった。


教室に戻ると柳沢さんが一緒に帰ろうといってきた。


愛実は同じ仲間同士だからいいけど。


柳沢さんは緊張する男てばれないかどうか。


おどおどしてしまう。


さくら「あんた気が弱そうね」。


おどおどしてるから。


全くの間違いじゃない。


わたしは気が優しいほうだ。




「大丈夫よだれもそんなにあんた気にしてないから」


「言い方がまずかったか」


「聞こえ方によっては悪口よね」


わたし「そんなことないよ」


「さくらは優しい」




電車に乗ると。


さくら「あんたカバン重そうね」。


「全部教科書持ち帰るからよ」。




わたし「一応明日どんな授業が行われるかわからないけど」。


「予習しようと思って」。




さくら「あんたはまじめね」。


「あーかっこいい人いた」。


「中学生に見えるけど」。


「年上ね」。


「どこの中学だろ」。




「あんたもかっこいい人見ちゃうタイプ?」


わたし「あんまみないかな」。


男で生活してたから男の人はあんま見ないかな。


変に思われても嫌だし。




さくら「部活うち入らないといけないらしいよ」。


「見学一緒に行かない」。


わたし「もう先約があるわ」。


さくら「ほかにもう友達もできたのね」。


「いいなあ」。




「もう船橋よ」。


「また明日ね」。









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