第1話 小学校の思いで
中学校から女子校いければ楽しかっただろうなと。
性同一性障害の作者が書いた願望小説です。
わたしは小学6年生の男の子神楽坂優だ。
でも普通の子とは違う。
女装が趣味だ。
初恋の人も同じクラスの男の子だ。
父「お前は男なのに女の子らしいことが好きだったり」
「頭おかしいんじゃないか」
「病院で見てもらったほうがいいぞ」
「脳波調べてもらえば何考えてるかわかるだろう」
父は逆上してわたしを病院に連れてきたが。
まさか女装が趣味なことを見てくれる病院があるなんて。
嫌がらせのつもりで連れてきたのに。
まさかこれが運命をくつがえすことになるとは。
父の想像と違って。
脳波は調べない。
話を聞くだけだ。
医師「高校生くらいにならないと統合失調症には子供はかかりにくいんですよ」。
「性同一性障害の可能性があります」
「今は女の子として通える学校もあります」
「そういう生き方も今はありますのでご検討ください」
父「そんなことあるわけないよ。第一医師の診断書が出ないよ」
「違うということがはっきりするさ」
「好きにさせときなさい。検査すれば違うとわかるんだから」
「この際はっきり目を覚まさせたほうがいい」
母「もしそうだったらどうするんですか。もっと親身になって考えてあげてください」
わたし「わたし女子校通えるかもしれないんだ」
試験の国語算数理科社会はわかるけど。
適性検査てなんだろ。
父「性同一性障害かどうか調べる試験だろ」
「それで入学断られるさ。この際はっきりさせておいたほうがいい」
(注)父は性同の検査といってますが。診断書は必須のため。
女として生活できるか女に向いてるか見る試験で。
少し意味合いが違う。
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まだ6年生になったばかりの5月なので。
診断が出るまで時間をかけられる。
いつものように学校に通う。
おかまとかいわれていじめられるから学校は嫌いだ。
今日も男女とかいわれて女子トイレに閉じ込められた。
男の子のいじめはアクティブなのでたちが悪い。
女の子の中にいたほうが居心地いいかな。
女子の輪の中に入ろうとすれば。
あんたは男でしょあっち行ってよて。
仲間外れだ。
女の子のいじめも陰険かも。
この学校は居心地悪い。
初めから女になりたい。
裏庭で一人で叫んでた。
中学からは女として通うんだと決意しながら。
仲の良い男の子がいた。
その子にばっかりくっついてるからホモとかいわれた。
自分はいいけど。
その友達がそれを聞いてわたしを遠ざけて一人ぼっちになるのがやだった。
毎日ブランコ一緒にして話してたけど。
おれ私立中学の男子校目指してるんだ。
お前も一緒に行かないか。
近くの市立の中学だと引き続きいじめられるだろ。
ごめんわたし菊川君のこと好きだけど。
女子校いくの。
男の子にも女の子にも仲間外れにされるから。
交友関係リセットしたいの。
お前男だろ女子校なんて行けるわけない。
おかま特別枠入試ていうのやってるとこあるの。
先生には事情ばれるけど生徒にはばらさなければ。
おかま特別枠入試は機密事項だからばれないんだって。
だから交友関係がやり直せる。
もうこの環境はうんざりなの。
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そして時は流れて9月。
医師「性同一性障害の委員会に認められました」
「第一段階の診断書です」
父「本当にそうなんですか。」
まあ適性検査ではじかれるだろ。
父ははっきり違うことが分かったほうがいいと思って受験させるつもりでいた。
わたし「やったわたし女子校に入学できるかも」
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2月試験会場に向かった。
女の子の格好していった。
まだ第2次性徴もまだだし。
女の子のかっこすれば。
女子に見えてしまう。
髪は普段から伸ばしていたので。
ツインテールにして縛って行った。
普通の国語社会理科算数のテストの後。
次の日におかま特別枠入試の適性検査が行われる。
はいかいいえどちらともいえないに○つける試験をやらされた。
直接おかまに関係あるテストなのかな。
何を調べてるか想像つかないテストだった。
二つのこと同時にできますとか。
多少男女の脳の作りに関わるテストみたいだったけど。
女装が好きですかとか直接的なのはない。
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封筒で合格発表が来た。
女として通っていいという知らせが来た。
お父さんに見せると。
父「本当に性同一性障害だったか」。
唖然とした父に。
やったという気持ちだった。
母「今まで学校でいじめられてたものね。お母さんは賛成よ」
父「認められてしまったからにその生き方を否定できない」
「いじめられてたのもしってるしそっちのほうがいいかもな」
父は一人息子がおかまになるの寂しかったのかもしれない。
2つしたの妹紗枝がいるが男の子供はわたしひとりだ。
古典的なセーラー服だけど女の子の制服着るのワクワクしながら。
作りに行った。
サイズを計ったりしたけど。
わたしは男じゃちっこいほうだし。
小学校の段階では女子のほうが背が高いってのはままあるのだが。
女装していったら女の子だと思われた。
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卒業式の日
いじめが激しいので女の子の格好で卒業の集合写真取れなかった。
でも男のかっこうもこれが最後だなと思いながら。
いじめっこたちとは別れられてせいせいするけど。
菊川君と違う中学行くのは寂しかった。
新しい人間関係。
女として通える自分。
新しい中学生活に期待しながら。
小学校に別れを告げた。
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入学前に学校説明会があった。
おかま枠で入学した人は面談がある。
先生「女の子でも不思議がない名前だから」。
「戸籍の名前で呼んでいいですか」。
母「それでお願いします」。
先生「なるべくばれないほうが騒ぎにもならないし」。
「いじめもおこらないと思うので」。
「隠せる範囲で秘密を守っていきます」。
「もしばれたら性同一性障害ということでおねがいします」。
「担任の先生が相談にのりますので」。
「安心してください」