表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
祈唄  作者:
第2章:岐路
54/71

3.墓参り<前編>

 気が付くとその光景は当たり前だった。

 特に親族が集まった日は、かならずと言っていいほどそれを見た。

 自分には優しい祖母が、まるで別人のように母を罵倒する姿。ただ一方的に母を責め立てる姿に自然と祖母への反感が強まっていった。

 罵倒されている当の本人はというと、ただひたすら頭を下げて謝罪していた。何故言い返さないのかとも思ったが、元々母は大人しい気質の人間だったのであの強い祖母に言い返すことは出来なかったのだろう。

 ただ、祖母も良識がある人間なので子供である自分の目の前では、決して母につらく当たることもなかったが。

 そのせいか、祖母と母の諍いの原因を知ることはなかったけど。


 「坊ちゃん、お暇ならお墓のお手入れをしていただけませんか?」

 「俺が? あの暑いの苦手なんだけど」

 「坊ちゃん。ご先祖様を敬い、祀るのは当然のことです」

 そう言った竹内の手にはすでに飾る花や線香などが入った袋がある。

 「…………分かったよ。行って来るよ」

 「お手入れといっても掃除は定期的にしてますので時間はそうかかりませんよ」

 「行ってきます」

 「行ってらっしゃいませ」

 優一は、竹内から花などを受け取ると墓参りをするべく裏手にある山へと向かった。

 立木の墓は先祖代々、裏の山に建てられている。さすがに全ての墓まいりをするのは無理なので祖父や妹が眠っている墓だけまいることにした。

 竹内が言った通り、墓やその周囲の手入れは行き届いている。

 「まずは花だな…………」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ