20.真夜中のコール
それから優一達は、ユウを交えてちょくちょく遊ぶようになった。
と言ってもユウは、バイトで忙しくたまに顔を出す程度だったけれど。
母さんによく似た少女は黙っていれば文句なしの美少女だ。
しかし、中身はかなり違う。かなりアバウトな上、我が道を行く少女である意味男前だ。
以前の自分だったら、一番近づきたくない部類の人間だったと思う。
でもユウと一緒にいるとどこか安心感がある。
自分の欠けた半身と共ににいるみたいに。
もし妹が生きていたらこんな感じなのかもな。
そんな事を考えながら期末の勉強をしているといつの間にか深夜に近かった。
「もう寝るかな。風呂は朝でいいか」
デスクの明かりを消してそのままベッドに倒れ込む。
枕元にあるリモコンで部屋の照明を消しそのまま眠りにつこうと目を閉じた時、高らかに携帯が鳴りだす。
(無視しよう)
しばらくすると携帯は鳴り止み静寂が訪れた。
しかし、再び携帯は鳴りだす。
「………うるせーな。誰だよ、こんな時間に」
ディスプレイを見るとユウと表示されている。
(あいつめ。俺は学生なんだぞ。こんな時間にかけてくんなよ)
「はい」
不機嫌さを隠す気もなく電話にでる。
「優君? 今すぐ駅前のファミレス集合」
ブチ、ツー、ツー、ツー。
ユウは言いたいことを言って電話を切る。
「ざけんなよ、あの女〜」
優一は、唸るように叫ぶと諦めてベッドからはいでる。
そして財布を掴むと部屋を出た。




