17.悪だくみ
ユウは、少年の隣に座る。
すると杏奈が嬉しそうに紹介してくれた。
「ユウ君、彼女が従姉妹のユウ。ユウ、友達の立木 優一君。あたしの追試の先生してくれたの〜」
おーい、暢気に言うセリフじゃないよ、杏奈。
杏奈を見ながらつい心の中でツッコミを入れてしまう。
「私は白木 優華。君とはタメ、よろしくね、優君?」
「立木 優一です。よろしく」
優君はそう言った後は黙り込む。
(恥ずかしがりやなのかな?)
余り会話に入ってこない優一が心配になり横目で見ると彼も自分のことを見ているようだった。
「私の顔、何かついてる?」
ユウが尋ねると優一は顔を赤らめて答えた。
「いっ、いえ何でもないです」
「そう? ならいいけど」
「ユウは何してたの?」
「今日、バイト休みだから買い物でもしようかなって」
ユウの言葉を聞き、杏奈は目を輝かせる。
「じゃあ、一緒に遊ぼーよ、ね?」
「いいよ。じゃあ、どこ行く?」
杏奈はユウの耳元に囁く。
「あのね、優君はまだ浩一の洗礼を受けてないんだ。だから、カラオケは?」
杏奈のいたずらっ子のような表情にユウもニヤリと人の悪い笑みを浮かべる。
「いいね。あれ持ってるよね?」
「もちろん」
ユウは、食事中の浩一に提案する。
「みんなでカラオケ行かない?」
「おー、いいぞ」
「よし、じゃあ行こう」
ユウと杏奈はいそいそと支度を始める。
「行くぞ、優一!」
「え、どこに?」
「聞いてなかったのか?カラオケ行くぞ!」
「ああ」
2人がついて来るのを見てユウは思う。
この後が楽しみだわ。




