ターゲット5 実家1
短いです
「はあ・・・、ひどい目にあった」
自宅に帰った俺はすぐさま実家に電話した。
「もしもし、あ、姉さん?僕だよ。ちょっと問題があって、うん、今日はそっちに帰るから」
さて、実家に帰ることになったのだが・・・、やだなぁ・・・。
クローゼットの中からスーツとネクタイを取り出す。
「ええと、メガネどこだっけ、あと髪整えないと・・・」
うちの親父は宝島が言ったようにかなりの大企業の社長だ。それにより、俺は幼少より自己防衛以外に礼儀作法なども学ばされてきた。正直むちゃくちゃめんどくさかった。遊ぶ時間もあまりなくて友達なんてトシくらいだった。まあ、それは置いておいて、とにかく父がかなり厳しいということだ。だから家に帰るには今のようにだらけた生活をしていることを悟らせないようにしないといけない。よって、言葉使い、服装、仕草、来ているものまで注意しなければいけない。
「よし、これくらいでいいだろ」
鏡の前の俺はさっきの俺とは似てもつかない。完璧に別人だ。
だらけた顔をキリッとしめ、メガネをかける。自分で言うのもなんだが、俺の顔は元がいいからこれだけでもだいぶ学校とは違う。さらにほとんど着ていないスーツを着てだいぶ大人っぽくなった。
「落ち着け、坂本大地・・・、大丈夫だ。ただ実家に帰るだけだ」
まあ、その実家に問題アリなんだが・・・。
「うっし!いくか!」
俺は気合を入れ外に出る。