表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ねぇ、これ誰かわかる?  作者: 三嶋トウカ
3月

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

50/68

3月日記(3/1-3/10)

【3/1】


 問い詰めてそのまま帰ってきた。

落ち着かないが、一応前に進んだ。

まだまだやることはいっぱいあるし、話もしていかなければならない。


 今日は少しはゆっくりできるかと思ったが、そんなことはなかった。


 まさかの、ふたり目の浮気相手の夫がやってきたのだ。

その前に、母と『もう一人浮気相手がいるのでは』という話をしていて、その人とは別なのだ。

だから、二人じゃなくて三人なのだ。

浮気相手が三人いるなんて、どんなドラマなのだろう。


 旦那さんは【五百蔵いろおい】さんと言って、結構珍しいと思う。

私の今の苗字の弓削も珍しいと思うが、。


 どうも、今年の最初のほうにあった同窓会で、五百蔵さんの奥さんと彼が遭遇、そこから関係が始まったとか。

休日はほぼこの個性の元へ通っていたらしい。

この短い期間でよくやるものだ。

向こうには子どももいて、旦那さんは親権を取りたいとのこと。

もう少し泳がせてほしいと言われて、私はそれを了承した。

私もあの人を追い詰めたいから、探偵を紹介すると言われた時は嬉しかった。

これで、もっと証拠を集めることができる。


 明日は、あの人のご両親と話をすることになる。

急にこんな話をして申し訳ない気持ちもあるが、あの人が悪いのだ。


 家を追い出されても良いように、家の中を細かくチェックしておかなければ。

追い出されたって、私は構わない。


-----


【3/2】


 弓削家に行った。

今年は新年のあいさつには行っていないから、なんだか久し振りな気がする。


 ハッキリ言ってしまえば、期待外れだった。

点々期待する方が悪いのかもしれないが、もっと強力的というか、全面的に最初から味方になってくれると思っていた。

謝ってはくれたものの、言葉の端々や態度に『息子は悪くないのでは』という気持ちが見え隠れしていたのだ。

私がそう思っただけで、実際はそんなことはないのかもしれない。

でも、私はそう感じてしまった。


 驚いたのは、あの人が借金をしていたことだ。

現金で三百万には驚いた。

しかも、これは私が行かなかった新年のあいさつ、あの同窓会へ行った日に借りたらしい。

これだけの額、なんの確認もなしに欲もまぁ貸したなと思ったが、親ならば貸すのかもしれない。


 当然のことながら、私はこの三百万についてなにも知らなかった。

車を買い替えるため、と義母は聞いたら志賀、車の買い替えなんかしていないし、買い替えたいという話も聞いていない。

当然お金を借りるという話も聞いていなければ、私にとってはただ寝耳に水というだけの話だった。


 お金に関してはほかにもあって、生活費としても義母から借りていたようなのだ。

この話も、車の話も、義父は知らなかったということで、私と同じように驚いていた。

そりゃそうだ。

息子相手とは言え、自分の知らないところで大金を貸していたら、誰だって驚くと思う。


 一応、義両親に協力は取り付けた。

……どこまで協力してくれるのかはわからないが。

ゼロよりは恐らくマシだろう。


 休みが終わったら、弁護士と探偵の元へ行かなければならない。

急に忙しくなってきた。

年度末までに片付くだろうか?

もう一か月もない。


-----


【3/3】


 休み明けは憂鬱だ。

ここのところ、憂鬱な休み明けしかない。

思いっきりお休みを取れたら楽なんだろうな、と思うが、そんなにたくさん休みを取ると仕事が大変になってしまう。


 今日は頑張って資料を作り、探偵さんの元へと行ってきた。

初めて探偵に依頼する。

もっとこう、アングラな感じなのかと思っていたが、そんなことはなかった。

五百蔵さんに紹介してもらったところなら、実績もわかっているし、お願いもしやすかった。

急な話なのに優しく受け入れてくれた。


 まだ謎のままの、火木の人を突き止めるための依頼。

どうか、今週も会いに行っていますように。

……もし、ひとりじゃなくて複数だったらどうしよう?

毎週違う人と会っていたら。

勝手に最初に見つけた手紙の主だと思っていたが、とっくに別れていて別の人になっている可能性もある。


 とにかく、なにか証拠が出ますように。

下手に動けないから、今の私には祈ることしかできない。


 母が昨日に引き続き泊ってくれた。

荷物は私が仕事に行っているタイミングで取りに行くと言っていたので、アプリであの人のGPSの居場所を毎日チェックしなければ。

鉢合わせはして欲しくない。


-----


【3/4】


 今日は弁護士の元へ行った。

父も一緒についてくれた、母は我が家で留守番だ。

いろいろと荷物を準備してくれて、もうほとんど必要なものは鞄にいれた。

あとは持って行ってもらうだけ。


 あの人に責められない程度に、家の中は捜索した。

結局、今までに私が探した以上のものは、なにも出てこなかった。

残念だ。


 いつでも私は強気に出られる。

弁護士に話を通して、探偵にもお願いしている。

両親は味方だし、仲間もいる。


 まだ落ち着かないが、離婚するためだ。

毎日が目まぐるしい。


-----


【3/5】


 今日は仕事のことだけを考えられた。

良かった。


 さすがにここまで来たら、上司へ連絡を入れるべきか。

疲れて休みも取りたいし、平日に行かなきゃいけないときも出てくるかもしれない。

離婚した後の手続きも、するつもりだと報告しておいたほうがスムーズに進むだろう。


 母に聞いたが、日中もとくにあの人が来たりはしていないらしい。

ひとりと別れても、まだ浮気相手が残っているから、あの人はさぞかし満喫しているだろう。


 あの人が自分だけ楽をしていて、なにも苦しむことがないのが許せなくなってきている。

絶対に一泡吹かせてやる。


-----


【3/6】


 GPSは確認しているが、やはり三人目がキモになりそうだ。


 ところで、次の土日が終わって結果が出たら、奥さんと話をすると五百蔵さんから連絡が来た。

私もそこが分岐点になるかもしれない。

覚悟をしなくては。


 私も来週には、結果を手に入れることができるのだろうか。

早くほしい。


 当然ながら、今日もはなし。


-----


【3/7】


 萌乃さんと会うことになった。

とくに今日の用事はなかったので、カフェで会うことにした。


 予想していたことじゃない話も聞いた。

萌乃さんは、あの人が自分以外にも浮気相手がいたということを理解していたらしい。

私が会いに行った日に。


 私の夫……ともう言いたくないが、なんともはや、あんなにクズだとは思いもよらなかった。

相手が了承したとはいえ、あの人は萌乃さんを脅して浮気相手にしていた。

自分から見たら夫の浮気相手だから、完全に肩を持つことは正直できない。

だが、正直肩を持ちたくなる。

上司に会社のことをチラつかせて迫られたら、渋々いうことを聞くこともあるだろう。

そんなのが許されるとは思っていない。

だから、私の夫も相応の罰を受けるべきだ。


 そういう点で、彼女には申し訳ないことをしてしまった。


 お金は悩んだが、半分慰謝料としてもらった。

半分は返した、彼女にも必要なはずだから。


 そして、他の浮気相手を『自分の妻』だと紹介していたあの人にはとても腹が立つ。

萌乃さんに浮気相手が他にもいるとバレないためのものかもしれないが、これは本当にひどい嘘だ。

絶対に許さない。


-----


【3/8】


 一週間あの人と会っていない。

いなくてせいせいするんだから、このまま会わないほうが良いかもしれない。

だが、会わないわけにはいかないんだろうなと思う。


 念のため、もう一週探偵にはお願いした。

怖くて見られなくて、一週間毎日貼りついてもらうようお願いしたのだ。

萌乃さんの家には行っていないし、定時で帰っているという話を聞いたから、行くならもう三人目しかない。

二人目の五百蔵さんの奥さんと会うには、場所が少々遠い。

だから多分平日は会っていない。


 一瞬で解決したら良いのに。

心は疲れた。


-----


【3/9】


 今日あたり連絡が来るかと思ったが、まだ来なかった。

探偵だ。

さすがに急ぎ過ぎたかもしれない。


 今日は砂苗ちゃんとご飯へ行った。

久し振りにスッキリした気がする。

話を聞いてもらった。

遂に話してしまった。

浮気の話。


 話を聞いてくれて、もし家の周りであの人を見かけたら教えてくれると言ってくれた。

あの人は戻ってくる権利はあるが、会いたくはない。


 私の家で砂苗ちゃんも含め夜ご飯を食べる。

……たのしかった。

毎日こうやって気分を紛らわせることができたら良いのに。


-----


【3/10】


 母が荷物を全部実家へ移動させてくれた。

できるなら先に引っ越してもいいかもしれない。

家はどのみち必要だから。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ