～大間のマグロ 中おち～
「グルメライターの雑談」グルメライターの事件簿 スピンオフ
「グルメライターの事件簿 美少女料理研究家の事件」https://ncode.syosetu.com/n0248ia/
の登場人物がおいしい雑談をするぞ！ぜひ本編も読んでね！４５分くらいで最初から最後まで読めると思います。
＜今回の登場人物＞
【神乃木武】
人気グルメ雑誌『月刊アクエリアス』の副編集長で沙奈の上司兼教育係。３２歳。
実家は東京下町の料亭で、双子の兄弟がいる。
元・美形人気子役。成長期に顔が激変して引退したが、
「今の方が知的でいいな……。今日も僕って、ステキだな」
と鏡を見て毎日言っている。
下町育ちのせいか、怒ると案外言葉があらっぽくなる。
欠点もあるものの、人生を愛している（時々少しバカで）幸せな人。
【御月沙奈】
ライター歴４年半のグルメライター。２３歳。『月刊アクエリアス』では新人。本編の語り手。
自意識が高くないので、本編ではあまり描写されないが、実はけっこう顔が可愛い。童顔で今でもたまに補導される。
本編を読んでいただいたとある方に、「面白いけど女の子がちょっと大人しいんじゃない？」という感想をいただいて、そうかも、と思ったけれど、彼女はワトソン役なので許してください。
～今回のおいしいもの「大間のマグロ 中おち」～
神乃木：沙奈ちゃーん、最近、なんかうまいもん食ったァ？
沙奈：食べました！ 去年末、実家に帰る前に築地に買いものに行って、大間のマグロの中おちをゲットしたんですよ！いいお土産になりました――。年末ですっごい人でしたけど。
神乃木：おっ、いいじゃん、いいじゃん。
沙奈：骨と骨の間のお肉で、うまみがしっかりしてるんですよね？ 今年の豊洲の初競りの大間のマグロは、確か３６０４万円でした。「黒いダイヤ」とも呼ばれると聞きました。
神乃木：目の利く人が選んだものなら、もの凄く産地にこだわるだとか、とらわれる必要はないと思うよ。でもやっぱ、テンション上がるよな。どうだった？
沙奈：いやぁー、死ぬほどおいしかったですよー、なんていうか……。
神乃木：「なんというか？」
沙奈：時々、グルメ漫画なんかで、頑固そうで腕のいい、和食の、食堂の店主のおじさんやおじいさんが、
「俺は、クリームならバターやらで、素材の味をごまかしてる料理が大嫌いなんでェッ！」
っていったりするじゃないですか。私はフランス料理も、なんでも、大好きですけど……。
神乃木：「けど」？
沙奈：その日は、そういいたくなる気持ちが分かりましたね……。
なんかもう、
「今日はオードブルも、メインディッシュも、何もいらない！ これとご飯だけでいい！」
って感じでした。もう、それだけで主役をはれる感じで、その晩はそれしか食べませんでした。
神乃木：いいなー、俺も食いたくなってきたなあ。やっぱ、出汁と生魚はいいよねえ……。
沙奈：いかがでしたか？こんな感じで雑談していきますので、よろしくお願いいたします！
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