47 魔族の二人組
わたしの魔力を解放しちゃえばいいじゃん!
いつもは魔力操作で魔力が体の外から見えないように抑えてるけど、それをあえて開放すれば、この空間の半分以上はわたしの魔力で埋まる!
そうなっちゃえば、魔力の見えない人はどうってことなくても、おそらく魔力が見える魔人なら、何かしら反応はするはず……!
わたしは早速目をつむったまま魔力を解放し、温度感知のスキルで周りの人がどう動くか、目をつむりながら観察することにした。
と、その瞬間。
あのフードの二人が、走って近づいてくるのが分かった。
やっぱりあの二人!ってことは、魔族は仲間を作ってたってことか!
わたしは、目を開き、その方向を見る。
すると、その二人組とわたしの間にいた人ごみは全員逃げるように避けている。そこで初めて、その二人組が、わたしと同じようなフードをかぶっていることを知った。顔が見えない。
まぁ、顔なんてどうでもいいか。
ていうか、魔族のヤツ、この国の偉い人にでもなったのかな?みんな避けてるけど。
わたしはそう思いながらも、亜空間から洞窟でゲットした剣を出し、前に構えた。
すると、その二人組の一人はある程度距離のあるところで足を止め、もう一人は剣を出してこちらに向かってきた。
役割分担ってわけね。
わたしがそんなことを考えていると、剣を持っていない方のヤツが、杖を出し、こちらに炎魔法を放ってきた。
いや、炎魔法じゃない……な。
なんだろう。ただ、どちらにしろ、
「弱い」
わたしは、魔力操作を使いその炎魔法が目の前へ来たところで進む方向を右斜め上へと捻じ曲げた。
あの炎、妙に魔力が多く含まれてたから、魔力操作で曲げられた。普通は魔力操作だと、魔法には干渉できないんだけどね。
なんて思っていると、今度は剣を持った人がこちらに来て地面と水平に右から斬りこんでくる。それを後ろにかわしたわたしは、剣を縦にして地面と垂直に敵に斬りこんだ。
しかし、相手はそれを読んでいたかのようにわたしの剣を左にかわし、わたしに斬りかかろうとする。しかし、わたしの剣が床にあたったと同時にあたり2メートルくらいの床にひびが入り、それに驚いたのか、相手は一瞬たじろいだ。
それを見逃さなかったわたしは、相手の剣がこちらに振り下ろされる前に、右足に魔力を込め、魔力身体強化のスキルで強化して、相手のみぞおちのあたりを思い切り蹴り飛ばした。
バコン
そんな低い音が鳴ったとともに、蹴飛ばされた相手は4メートルは高さがある天井まで飛び、打ち付けられた。
が、油断はできない。
剣を持ったヤツが吹き飛ばされ、一瞬安堵したすきを狙って、今度は炎魔法がこちらへ飛んでくる。
その魔法を、今度は両足に魔力を込めて強化し、思い切りジャンプをしてかわした後で、天井を蹴り、杖を持ったヤツのところへ近づき、今度はそいつを電撃魔法で壁まで吹き飛ばし、しびれさせておいた。
はい。終了です。
完全KO、決まったわ。
まぁ、わかんないけど、多分あいつらが魔族だったんでしょ。
わたしは、勝ち誇り、下の階へ行く階段へ歩みを進めようとしたその時。
後ろから剣が振り下ろされるのが分かった。
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