02 始まりの一歩
「瑞稀―、どうする?これから。」
ボクが着替えながら言う。
「私が答え、いえると思う?」
瑞稀も着替えながら言った。
少し間を開けてから瑞稀は口を開く。
「でもまあ、勝手に旅していいって言ってるんだから、さっさと真見達探して帰るなりなんなり考えないと。」
「そうだよねー、でもみんなどこにいるかわかんないし、何よりこのよくわかんない世界でボク達が旅なんてして生きていけるのかな~?」
「そこは少しは戦い方ぐらい教えてくれるんじゃない?わざわざ呼んだのにすぐに死んじゃってもあっちにも得ないだろうし。ま、私たちゲニスさんの話だとなんか強いっぽいけど。」
なんて話しながらもボクも瑞稀も着替えを済ませた。
「白と薄いピンクの長袖で首が全部隠れるくらいのスタンドカラーがある上着に、同色のくるぶしくらいまであるスカート。う~ん、聖女っぽいかも。瑞稀がこんなの着てるの想像もできなかったけど、思ったよりにあってるじゃ~ん。」
ボクが瑞稀の方を少し目を細めて見て言うと、
「あっそ。ありがと。月渚も似合ってるんじゃない。」
瑞稀はこちらを見ずにドアの方に向かいながら腰くらいまである茶色の髪をなびかせて言った。
ボクは首から15センチくらい下までしかないけど、ひとつに結んだ薄い赤茶色の髪をサラッと触ってからドアに向かう。
「じゃあこれから、少しがんばろっか~!」
そう言ってぼくがドアノブに手をかけると、瑞稀も
「そうだね!」
と言ってボクが握った右側のドアノブと反対のドアノブを握って言った。
そして同時にドアを引いた。
ゲニスさんに連れられて更衣室のドアから2分くらい歩いて、ボクと瑞稀の目の前には再びドアがある。
って言ってもさっきとは比べ物にならない大きさで、しかもなんか金ぴかだし。まあドアっていうよりか扉?ゴージャスなだけでダサいけど。
ボクたちがその扉の前に立ったのを見て、ゲニスさんは言う。
「ここからは、王の間、つまり国王の御前です。失礼のないようお気を付けください。」
そしてそれをボクたちが聞いたことをしっかり確認すると、ゲニスさんがどこからか杖を出し、床を二回、コンコンとたたくと人の手で開けることが叶うのかも分からない扉がひとりでに開き、その向こうには国王がいた。
完全に扉が開き切ったことを確認し、ボクたちは一歩ずつその王の間へと踏み入れる。
そう、それがボクたちのはじめの一歩だ。




