20 まずい、想定外!?
そう思った瞬間だ。
シャーーン
透き通るかのような音が洞窟に響く。
その音と共に、竜の前足が斬り飛ばされるのが目に入る。
は?!やばくね?!
わたしがそんなことを思う一瞬でも戦況は変わっていく。
足を斬られた竜はその斬られた部分から先を炎でできた足で補い、また炎のブレスをする。
しかし真っ黒はそのブレスを上へジャンプして高くかわして、そのまま落ちる勢いを利用して剣を振り下ろし、竜の背中へと突き立てる。
ただ、竜はその程度では死なずに真っ黒を振り落とそうとする。
真っ黒はと言うと、背中から剣を引き抜いてジャンプでそこから降りる。竜は炎魔法で炎を大量に作ってすべて真っ黒に向けるも、真っ黒はそれを全てかわして、猛スピードで竜の首元もあたりまで近寄り、そのまま剣に黒いものを宿らせて竜の喉元を掻っ切った。
いや掻っ切ってしまった。
やばいやばいやばいやばいどうしよう?!ちょっといや、大幅に予定くるっちゃったんだけど!7番にかけたけど5番だった~、大穴だわ!みたいなやつなんだけど!
って冗談なんて言ってる場合じゃ……。
わたしがのぞくのをやめていなくなろうとしたとき、
「貴様、思考を持っているな!」
頭の中に直接響くようなやつだ。
「こちらに来い!」
その声を聴いてもう一度のぞくと、真っ黒がこちらを見ている。
あ、あいつなんだ。見た目のわりに渋い声してるな。
わたしは警戒しながらもとりあえず近づいた。
逃げたほうがいいと思うやつもいると思うけど、あの竜を倒したやつだからね?!逃げたら逃げたで殺されるっしょ!
っわけでおとなしく従いまーす。
わたしが真っ黒の目の前に行くと、真っ黒は語り始めた。
「我はこの人工洞窟に眠る宝を守るものとしておかれた者だ。ただ、ここの洞窟は作って500年は経っている。魔物は増えすぎ、今や洞窟は限界に達している。そこで我は魔物の量を調節しているのだ。」
そして少し間を開けてこう言った。
「我の仲間としてここの洞窟を守らんか? 返事は心で強く思うだけでできる。」
なあるほどねえ。
確かに今のわたしじゃこいつには勝てない。おそらく戦っても死ぬ。
となったらこいつの仲間として……。
「いやだね!」
わたしは間を開けてからそう答えた。
「な、なんだと!貴様、自分の弱さをわきまえろ!今の貴様に我と戦ったところで勝ち目などない!」
予想外の答えだったんだろう。ずいぶん脅しにかかっている。
でも、わたしはこう答える。
「今、はね。」
その瞬間、目の前にはこの文字が出る。
<魔力からの性質の獲得により、スキル『爆炎大魔法』『火耐性・大』『抹消の竜炎』『竜改』『竜砲』を入手しました。>
そう、ここまであいつが語らってんのをおとなしく聞いてたのも、しっかり話してたのも全部時間稼ぎ。
ああやって話してた間にも、わたしは死んだ竜の魔力を吸収してステータスを上げてた。それを吸収し終わった今、わたしにはあのカマキリの力、真っ黒が倒してきた数々の魔物の力、そして今ここで死んだ竜のすべての力がわたしにはある。
負ける気がしないね。
わたしは自分のステータスを確認する。
[ステータス]
HP:29000/29000
STR:27000
DEF:28000
AGI:32000
MP:35000/35000
SP:29000/29000
おわ、すっごい。
その調子で『ステータス強制開示』で真っ黒のステータスもチラ見ざわ。
[ステータス]
HP:36000/36000
STR:40000
DEF:38000
AGI:30000
MP:200000/200000
SP:31000/35000
……っ。
やっぱりすさまじい。わたしのステータスもこいつにだいぶ近づいてはいるけど、まだ及ばない感じはする。MPに関しては触れないが、10000くらいのステータスの差くらい、今までの経験、目標、知恵が埋めてくれる!問題ない。
「貴様!それが狙いか!ふん、まあいい。ならば叩き潰すまでだ!」
真っ黒は言った。
勝負開始だ!
わたしの目標のためにも、どんなに強い敵でも、わたしは……負けるわけにはいかない!
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