19 作戦決行!
わたしが分身体と別れておそらく数日は経つだろう。
分身体の方はまだ出口は見つけていない。
まあ、わたしもあのカマキリを倒したと思われるヤツは見つけてないんだけど。でも、さっきから魔物の死体が新しい。だから近くにいると思うんだよね。
わたしが周りを見回しながら飛んでいると、何やら
ガチャン、ガチャン
と音がする。
わたしがその音をたどってそこに行くと……。
いた!もう絶対あいつじゃん!
そこには古代ローマみたいな鎧を着た中身が真っ黒の人間サイズの何かがいる。そいつは周りにいた魔物をばっさばっさと薙ぎ払い、進んでいる。
とその時、分身体の目に竜が映った。
出口を探すための分身だけど、この際だから仕方ない。わたしは早速分身体にその竜をこっちに連れてこさせている。
そして、その到着を待ちつつわたしは中身真っ黒を追いかける。(命名!中身真っ黒!)
~数分後~
中身真っ黒を追いかけていくと、そいつの巣穴らしき大きな空間で足を止めた。
ここがこいつの巣穴かぁ~、いかにもって感じですわ~!
わたしはその空間の入り口からそっと中を覗く。
なんてわたしがしていたその時、
ドスン、ドスン、ドスン
と地面に響き渡るような低い音が鳴ったと思うと、例のあの赤と黒の竜がわたしの目の前に姿を現した。ついでに分身体も。
その分身体は竜を引き連れたまま中身真っ黒の巣穴に入っていく。わたしももちろん分身体の有志、そして竜の戦うさまを見ている。安全なところから。
わたしが少しの間その空間を覗かずに隠れていると、
ドゴーーーーーン!
中からものすごい爆発音がしたとともに分身体がその巣穴から出てきて、元の任務に戻っていく。
あいつ、何をしたらあんな爆発が……。
と思いながらわたしがその巣穴を覗くと竜が真っ黒(中身真っ黒っていちいち言うのめんどい。)に向かって火を吐いている。
しかし、真っ黒の目の前でその炎は避けていく。まるで見えない壁でもあるかのように。竜が炎のブレスをやめると、今度は真っ黒が何もない空間に真っ黒な空間の亀裂のようなものを作ってそこから剣を出し、竜を斬りつける。だが竜はそれを受け止めて次は魔法を使おうとしている。
そんな熱戦を見ながらわたしは自分のステータス表へと視線を向ける。
あ、もうレベル10だわ。
はい進化。
種族:精霊 Lv1
<精霊の中では上位の存在。倒した敵などのステータスをおよそ奪うことができる。>
らしい。すげえ。ここまで魔物の死骸から魔力吸いながら来ただけある。
ステータスも全部2000から3000前くらい。
うん、すごい。
でも、流石にもう何度も進化してるから、わたしってばリアクション薄い。
それはそうとわたしはドラゴン対真っ黒の戦いに視線を戻す。
戦いはだいぶ竜がおしている。
竜が前足でつぶそうとするのを真っ黒はかわす。しかし真っ黒は気づいていないだろうけど、真っ黒の頭の上にはすでに三重の大きな赤い魔法陣ができている。その魔法陣の真ん中には大きな炎の塊がある。
真っ黒はたまたまそれに気づいたようだが、もう遅いと言える。
その魔法はもう発動し、真っ黒へ大きな炎の塊がぶち込まれた。
その攻撃に耐えきれず、真っ黒はよろけた。するとその瞬間、真っ黒の上には竜の大きな前足がある。
真っ黒、ご愁傷様です。
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