10 やった……ってこっち?!
わたしはそのブレスを得意の機動力でギリギリでかわす。
その時、リザードマンたちがこの空間に入ってきた。
よし、これで竜はわたしじゃなくてリザードマンたちに気を取られるはず……。
っては?!
竜はリザードマンたちがここに入ってきたにもかかわらず、そちらを気にもかけずにわたしを攻撃してくる。それどころか、リザードマンたちすら竜を気にせずわたしを襲うために飛んでくる。
はい?!どういう事!?
だって竜はわたしみたいなちっこいのが入ってきただけでブレスまでしてくる始末なのに、あんなリザードマンの大群が入ってきて気にも留めないとか、どういう事?!わたしが共通の敵みたいになってる?
わたしがそう考えていると、竜は前足でわたしを踏みつぶそうとしている。
それもわたしはギリギリでかわすが、前足が壁を蹴った風圧で飛ばされて壁に激突。
やば、絶対HP半分以下になってる……。でもステータス表を見てる暇がない。
竜の攻撃をかわせばすぐにリザードマンの攻撃、これじゃあもうどうにもならない。
リザードマンと竜ってなんとなく似てるし、やっぱりこの二つの種族は手を結んでるみたいなこと?!
わたしの作戦はまずリザードマンとそれに立ち向かう敵が敵対してることが大前提。
そう考えたときにこの状況、わたしだけが敵とか、逆に不利な状況作っちゃってない?!
マジないわ~。
っていかんいかん、よく考えないと。
この二つの種族、どうにかして争わせないと多分わたし死ぬ。
だってこう考えてるうちにも、少しずつであっても風圧だのなんだのでHPが減り続けてるんだし。
ん~、でもどうやってあいつらを敵対させ……。
いや、そんな難しいことでもないか。
協定だってなんだって、結局どっちかが裏切っちゃえば崩壊する、要は竜かリザードマンをうまく誘導させてもう一方に攻撃を当てさせりゃいいんだ!
でもおそらく強いほうが弱いほうを裏切っても、弱いほうは抵抗しないで裏切らない。だから、リザードマンに竜を攻撃させて竜がリザードマンを倒すのを待つってわけ。
わたしは後ろからリザードマンが飛んでついてきていることを確認する。
ガリガリガリ!
あ~、なんか爪を壁にぶつけてそこでできた石をこっちに飛ばしてきてる~。やべ~。
でもちょうどいいかも!
わたしは竜の攻撃をかわしつつ、リザードマンたちを竜の足元まで誘導する。
そしてわたしは竜の足にぶつかるギリギリまでまっすぐ飛び、そのままギリギリのところで足に沿って飛ぶ。
するとリザードマンたちはわたしを爪やらなんやらで攻撃しようとしていたから、その爪が竜の足にHIT!
そうなると今までわたしだけを狙ってた竜がリザードマンたちへと目を向ける。
グオオオオオオ!
あ~あ~、ずいぶんお怒りのようで。
わたしはそのまま上へと飛び、観戦ムーブ。
リザードマンたちはもう固まっている。そう、上司に目をつけられたみたいに。
すると竜は炎のブレスをリザードマンたちに容赦なく浴びせ、敵対から約15秒にしてリザードマンたちは殲滅。
やっぱ、わたしなんかが相手にするような奴じゃないわ。あの竜。今回はわたしが小さいからよかったけど、少しでも大きくなったらもう終わりだな~。
わたしは死んだリザードマンたちの魔力を吸収して、竜に気取られないようにそこの空間を出た。
ちなみに
<魔力からの性質の獲得により、スキル『魔力加速』を入手しました。>
とのことで魔力(MP)を使ってスピードを一時的に上げるっていうスキルゲット!(スキル名をタップすることで確認できる)
あ、そういえば進化してからステータス表をまだ見てなかったっけ。
さて期待をして……。
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