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目の前には、梅の木が植わっていて、メジロでごった返している。
今日もいっぱいいるな。蜜、余ってるかな?
「あっ、アニキ! ここです。ここならまだ、蜜があります」
「いつもありがとう」
「はい、でも……」
確かに、毎日これだけの数のメジロがいたら、お腹いっぱいになるまで、蜜を吸えない……。でもあそこなら……。
「別の場所に、行ってみるか?」
今の時間ならたぶん、大丈夫なはず……。
「そこには梅の蜜が、たくさんあるんですか?」
「梅の蜜じゃないが、美味しい果物のジュースを出してくれる家を、みつけたんだ」
「行きたいです。アニキ!」
「早速行くか?」
「はい」
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