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遺産
第9弾
この物語はフィクションです
遺産
彼が学生時代、一緒に住んでいた父方の祖父が亡くなった。
晩年は寝たきりで静かに逝った印象だが、それでも泣いた気がする。
供養が済んでしばらくしたある日、母が泣いていたのを覚えている。
悲しくて泣いていたのではない。悔し涙だ。
「なんで最後まで面倒を見た私達じゃなくて、押し付けた義姉や義兄に遺産の多くがいくの!!?」
(ぁー、遺産相続)
当時は子供とはいえ、小学よりは上の彼。
専門的なことは知らずとも、テレビやドラマなどでそれがどんなものか人並みには知っていた。
そんな彼が持っていた素朴な疑問をそのまま言った。
「別にいいんじゃない?爺ちゃんの金でお母さんのじゃないんだから。」
・・今にして思えばこの発言も人情の無さから来たのかも知れない。
まぁ、珍しくその場は収まったので良しとするけど。
余談だが、彼の両親は健在である。
「遺産放棄してでも揉めないようにしよう」と思っている。
遺産は自分以外に全部回してほしいと思ってます。
評価、ご感想心よりお待ちしております。




