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6.何の捻りもない事実、そして...

今日も、ヒロインさんは攻略対象たちを侍らして楽しんでいます。

そして、それを人気のない廊下の窓から見下ろしてニヤけた目つきでその様子を眺める私たち腐の同志。

涎が出そう...

本当に涎が出そうになった時に、私の後頭部を藜くんがチョップしました。痛い。もう少し、手加減してくれないでしょうか?

「みぃ~君、痛いです~」

危ない、ついうっかり前世まえの口調が混ざってしまいました。

慌てて周りを見渡すと、スキップしながらヒロインさんのこれから向かう場所に行く腐の同志たち、そして私を見下ろす藜くんがいました。

私はあわてて、口元に手を当てました。

『みぃ~君』というのは、前世の義弟のあだ名です。

「いまさら隠そうとしてもダメだよ、義姉さん。俺がみぃ~君と呼ぶのを許したのは、あなただけなんだから」

そう言って、私を力強く抱きしめる藜くんもとい前世の義弟。

義弟よ、せめて抱きしめる力を緩めて下さい。

このままでは、お義姉ちゃん抱き潰されますよ。

「だいたい、義姉さんはいつも同じなんだ。顔の綺麗な男を見てニヤけて涎を垂らす、それでいつも部屋にはアノの本を恥ずかしげもなく隠さない」

抱きしめる力を強めると同時に、私の髪に顔を埋める。

「久しぶりだ、義姉さんの匂い。相変わらず、甘い香りだ」

義弟が変態に進化した。

ちょっと待って、前世のキューティクルボーイをお義姉ちゃんに返して!

転生先での義弟は、変態でしたってなんの嫌がらせ?

表情筋は死んでいるはずなのに、私の心を読めるかのように義弟は続ける。

「酷いな、義姉さんは。俺はもともと義姉さん限定で変態だよ。義姉さんは俺を男扱いしてなかったけどね」

ある意味、男扱いはしていましたけどね。

萌える意味で。

「それにしても余裕だね。俺は、こんなにもドキドキしてるのに」

私の頬に手を添えて言う。

それ、表情筋が死んでるだけですから!

義弟は何を思ったのか私にキスをしてきた。

キスというより、唇をむさぼり食べる?みたいな。

ちょっと待って、次はキスで窒息をさせる気ですか?

舌を入れてきて中々、息ができない。

苦しくて、義弟を引き剥がしにかかる。

義弟は一度、私の唇から離れて、

「どうしたの、義姉さん?」

「息ができないんですよ」

私は涙目になりながら答えました。

「そう、もう一回していい?」

「ダメです」

「残念。義姉さんの唇は柔らかくて美味しいのに」

そう言って、私にもう一度さっきよりも激しいキスをする。

私の唇、食べ物?

食べ物じゃないよ!

それにしても、私には拒否権なしですか!?

私を抱きしめて私の唇を義弟が好きにしていると、突然物音がしました。

そこにいるのは、ヒロインさん。

なんていう、お約束。

「真美様、俺の邪魔をしないでください。邪魔すれば、どうなるか分かっていますよね?」

自分の主人であるはずのヒロインさんを脅迫する義弟。

顔色を悪くして、コクコク人形のように頷くヒロインさん。

そして、全速力で逃げ去るヒロインさん。

どうやら、義弟は私の知らないうちに少し腹黒くなったらしい。

昔は、あんなにあんなに可愛かったのに...

お義姉ちゃん、悲しい。


それは、お昼時のポカポカした暖かい陽射しで寝たくなるような陽気の日でした。

そこは、校舎の中心にある廊下から見下ろす絶好のポジション。

いつもは、ヒロインさんと楽しいお友だちの薄ら寒い三文芝居を見れる場所でもあります。

まあ、私たち腐の同志はそこから腐の妄想をしてニヤニヤしていますが。

このお金持ちの子どもが通う学校には、マンガや乙女ゲームによくありがちな『特権階級の生徒優遇』というのがあります。

そんな優遇される生徒である攻略対象たちに囲まれたヒロインさんにサポートキャラは包丁のような武器で、切り傷つけようとしました。

チョイスとしてはいまいちです。

ここは定番のサバイバルナイフを用意しないと。

あまりの鈍すぎる動きに攻略対象たちにいとも簡単に地面に押さえつけられるサポートキャラ。

なにやら、奇声を喚き散らしています。

サポートキャラって、奇声を喚き散らすためだけにいるキャラじゃないよね!?

そして、攻略対象たちはサポートキャラを拘束するのをめて、サポートキャラが起き上がろうとするのを蹴って踏んで邪魔をしました。

一方的な暴行です。

その間もやはりサポートキャラは、ヒロインさんを罵倒して喚き散らす。

サポートキャラのヒロインさんに対する暴言にキレた攻略対象の一人は、とうとう女性に対してはしてはいけない顔潰しをし始めました。

ここからは、サポートキャラの顔状態が分かりませんがヒロインさんの態度を見る限り、サポートキャラの顔は血塗れのようです。

ヒロインさんが、攻略対象たちのサポートキャラへの暴行をめようとしていますが、彼らはサポートキャラへの攻撃をやめません。

なので私は、たまたま持っていたとても重いとある辞書を攻略対象たちに当たらないように、攻略対象たちの側に投げ落としました。

彼らは私に文句を言おうとしたようですが、ヒロインさんがめました。

誰かがこのことを先生に伝えに言ったのでしょう。

先生たちがあわてて、サポートキャラ暴行現場に来てサポートキャラを保健室に運んで行きました。



その後、攻略対象たちは一週間の自宅謹慎処分となりました。

サポートキャラは、絶対に出れないという噂のある精神病院に入ったそうです。

【注意】

・人に対して、顔を潰すほどの暴行をしてはいけません。

・高いところから、重い物は落とさないでください。

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