1 日記
シュレン。それが私に授けられた名。リザルト魔術国が、私の記憶の原点。私の戦場の名-紅蓮の魔術師-。それは、リザルト魔術国がシュバン連合軍と戦争を行ったとき、私が使った紅蓮の術からと、私の瞳孔の色からきた。私はその魔術でシュバンの野営地を奇襲し、全滅させた。
ウォルは、私の幼馴染、というか、互いに一定より前の記憶がないというだけだけれど、互いの記憶の原点のときに出会ったから、幼馴染で正しいのかな。ウォルの戦場の名は-暗黒の剣士-。夜に駆け、彼もまた魔術とともに剣を扱い、連合軍の10%は彼の手で闇へ帰った。
リョクが私の師。氷山の洞窟で凍傷になっていた私を見つけて弟子の一人にしてくれた。戦場の名は-白の剣-。戦場で先生の剣が魔術で白に輝いたのと、先生の髪の色かららしい。先生は30%を闇へ帰した。
ルーザンがウォルの師。ウォルは灼熱の砂漠で脱水症状を起こして死に掛けていたらしい。今はいらないほど元気だけど。戦場の名は-銀の蛇-。ルーザン様の瞳と、剣の模様かららしいけど、実際はよくわかっていないらしい。
私は今、15歳でもう成人している。ウォルの方が1歳年上なのが許せないけど、ウォルよりも役職は上・・・だと思う。ウォルは成人して1年たっているのに、嫁を探す気配が全くない。魔術師の女は成人して嫁がなくてもいいけど、男は夫婦になるのが普通だ。何でなんだろう・・・?
璃暦752年 星の月23日