長男の大学受験 ー2
「ねーねー、どうするか決めた?学校の勉強で時間無いならやめてもいいし。必要だと思うのだけやってもいいし。何でもいいから早く決めて。」
長男高2の冬。来春からの長男のZ会受講講座決定を迫る私。大分前に考えておいてね、と言ったきりすっかり忘れていて申し込み期限ギリギリなのだ。下の二人は考える事もなく今年と同じ内容で継続だが、長男は学校の勉強でかなり時間が掛かかりZ会をこなすのが難しいというので、状況に合わせて自分で決めるように言ってあった。
「うーんとね。コレとコレと、コレ。あーっ、コレもちょっとやってみたいんだけど、必要ではない、からいいや。あ、僕自分でー、や。やっぱりいい。」
「やりたいんならいいよ。あと、東大京大なんちゃらは?」
「いや、手が回らない気がするし。気になるだけで受験関係無いからいいよ。東大京大向けのやつはなー、どうしよう。やるか。やります。」
こんな感じでようやく決まり、手続き終了。
進路について長男と話したがやはり具体的にコレと目指すものがある訳ではないらしく、「何がやりたいかまだ分からない」という話を先生にした所、更に強力に東大をプッシュされた。
「そんな人こそ東大を目指すべきです!東大は入って二年は教養で、専門に分かれるのは3年からです。入ってから決められるんですよ。イチーチ君にぴったりです。」
これがかなり効果的だったらしく大分前向きになり、「なんだかんだ言っても一番研究費あるのは東大」とか「東大目指して勉強しておけば他に変わっても大丈夫でしょ。文系行く(苦手な英語がガリ勉の末得意になった彼は英語と数学の得点が逆転し、『僕何で理数入っちゃったんだろう?』と苦悩。最近は言語に興味が出てきたと、個人的にフィンランド語を勉強している。周囲の今それ?な視線に『休憩中』と楽しそう。)とか言わなきゃな。」と言われて納得。志望校はふんわり東大となった。
高3になり、高校での進路説明会に行くと話はより具体的に細かくなっていく。いつまでにこの手続きをして、とか県外受験の場合のホテルの予約は10月位にはした方が良いとか。なかなか面倒で、緊張するものだな。
高校の先生方から「塾に行くなとは言わないが、基本学校の勉強をしっかりやってれば十分」という話を1年生の頃から保護者説明会などで高校に行く度何度も聞いた。そうあるべきよね。と想うが「割とみんな行ってるかな」なんて言われるとやはり気になるわけで。
「イチーチさー、塾行きたかったら行っていいんだよ。」
「あー、なんかこの前じーちゃんも言ってた。」またか父。
「は?何て?」
「うんとね。塾とか行きたいとこあったらじーちゃんに言えって。じーちゃんがお金出してやるからって。」
「それで?」
「え?塾行く気は無いな〜って、断ったよ。ママ顔怖い。」ちょい怒ってるからな。
「一応言っとく。子どもの教育は親の責任。自分達で対処出来ずに困ったとして、何かお願いするのは私から。親を通さないのは無しだよ。じーちゃんにはママから言っとくけど、イチーチも覚えておいて。」
「うん。そんなの分かってるから、ニッコリね。」うーん、さすがだな。
うっかり『バラマキ体質のじーちゃん』に意識を持っていかれたが、話してみてもやはり塾には興味無いという。
「学校で勉強してるし、質問に行けば先生ちゃんと相手してくれるしね。テクニカルな事は塾って言うけど、模試はガンガン受けるから慣れるんじゃない?」へー。
放課後は退校時間まで校内(図書室や自習室)で勉強して7時前に帰宅。オヤツを食べて夜ご飯。ちょっと休んで勉強し、夜は11〜12時に就寝で朝7時起床。大体こんな感じの生活。
「ただいま」の次に「今日のオヤツ何?」とくるのだが、もうご飯という時オヤツ必要かな。いや、要らない。
「そういう問題じゃないんですよ。ルーティーンなんです。」と子ども達は口を揃えていう。
それが何であろうが「コレしかない」と出せば文句言わずに食べるのだが、とにかく絶対にオヤツは必要らしい。
中学までは夜9時前後就寝で朝5〜6時起床だったが「7時間は寝ないと眠くなってダメだし、何時に寝ても朝は起きられない」と自分なりに調整をするようになった。
模試は校内で実施されるものと任意に希望して予備校など校外で受けるものがあり、どちらにしても土日。半日であったり、お弁当持ちで夕方までかかったりだ。
3年になって割と直ぐの個人面談で直近の模試の結果を見せられた。東大は C判定。え、C判定って大丈夫なの?と内心焦るが、先生は判定に無反応で普通に話し続けるので黙って聞く。まだ先だから取り返せるとか、そういう感じなんだろうか。
その後模試の頻度が上がり「全然休み無い気がするねえ」なんてなってくると、いちいち結果を見せに来なくなったので最後の方はさっぱり分からない。一度B判定を見たが、A判定は見た事ない。レジェンド級か。
「お母様は受験の際には、東京にご一緒されますか?」
とは3年生も半ばを過ぎた頃、個人面談の席での先生。え、なんで。なんか手続き的な物があったっけと焦る。
「いえ、そんな予定はなかったんですが。何か保護者が必要な事があるんですか?」
「あー、いえいえ。送迎というか、付き添いですかね。」はい?
「受験に親が付き添いで行くんですか?純粋に付き添いで?」
「結構行かれる方多いですよ。」えー。衝撃。
夢にも思わなかった。皆さん働いてるっぽいのに休み取って付き添うのか。何でだ。
と家で話したら家族が口々に「色々だねー」「人それぞれだね」と言う。まあ確かにね、と納得したのに「ママを見て『色んな人がいるのねー』って思ってる人もいるよ。」だって。酷い。
そういえば長男の高校入学時。入学式に着ようと思っていたスーツを引っ張り出して着てみた私の姿が「具沢山のギリギリ餃子』だった。困っていたら
「高校の入学式なんて行かなくて良いんじゃない?なぁ、イチーチ。ママに来て欲しいとか無いよな。」と夫。
「うん。別にいいかな。」と長男。まあ、そんなお年頃なのね。と思って行かなかったら、入学式から帰った長男が必要書類の入った茶封筒を渡しながら言った。
「入学式に保護者が来てないの僕だけだったよ。」ひー。ごめーん。
「と、いう事があってさ。ちょっとショックだったんだけど、行く?行かないよね?何で一緒に行こうと思うかな。」と後日、バイトが一緒の女の子(30代後半)に受験の付き添いの件を話したら
「一二三さん、それ昭和の感性ですよ。」
昭和の感性とな。それ言ったら周りのお母さん達もみんな昭和だろう。みんな気が若いのか?ともかく私は行かん。
10月に入った。何度も受験会場と駅とホテルの位置関係を確認してホテルと新幹線を予約。こんなのもネット無い時は大変だったんだろうな。ネット環境に感謝。




