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三兄弟  作者: 一二三


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私の野望 −1

 長男が小さい頃から思い描いていた私の野望。

彼に進んで欲しいと思っていた進路はこんな感じだ。

1、防衛医科大学校

(防衛医大、響きがかっこいい。周りにそんな人いないのでレア度が高い)

2、海上保安大学校

(海上保安庁に入るのはちょっと心配だけど、格好良さの勝ち)

3、気象大学校

(わりと現実的。気象庁に入ってゆくゆくは南極行ってみてほしい)


 お気付きの事と思うが、3校とも学費が免除され、在学中は給与が支払われる。そう、お金がかからないのだ。しかもカッコイイ(夫の共感は得られなかったが、姉もカッコイイ!と言っていた)。

なんといっても息子が3人もいるのだ。このご時世だ、きっとフツーに「大学行く」と言うだろう。行かなくてももちろん良いが、私は短大だが親に行かせてもらった。親にしてもらって有難かったことは子どもに返さなければならない。つまり「行きたい」に備えなければならないのだ。


 備えは3つ。

1、お金

(できるだけお金がかからない進路、と考えてもやっぱりお金)

2、目的の誘導

(進学先は本人が決める事だが、「〇〇良いよね〜、カッコいいよね〜」と導くことは可能だ。当然だが、国公立オンリー等の制限は有りだ。無い袖は振れない。)

3、本人の学力

(志望大学に必要な学力を身につける責任は本人にしか負えないが、親のコントロールが効くうちに詰め込めるだけ詰め込む。)


 そんなわけで幼稚園や小学校の頃にも、防災イベント等あれば家族で出かけて海保の出展ブースを見たり陸自の糧食を試食したりしては「すごいね、カッコイイね」と盛り上がったが、貰ったパンフレット(募集用)は子どもには刺さらなかった。

 

 勉強について。夫はもともと「勉強勉強言いたくない」という人だ。言いたくて言ってる人はいないと思うのだが。幼稚園に入る前から迷路やらパズルやらをやらせようとする私に「こんなに早くからやらせる事ないんじゃない?もっと遊んだ方が良くない?」と夫。

もちろん遊ぶのも、遊びから学ぶのも大切だ。だがこれは勉強ではなくその練習であり、一定時間集中して机につくのを「こーゆーもんだ」と思わせるためのものだ。歯磨きとかと同じような生活習慣にするのが目標だな。

「ずーっと遊んで楽しい事しかしてないのに、ある日突然勉強しろって言われて出来る?なんでだよ?ってならない?」と思う所を余さず吐き出して、話し合い。


 「ねーねー、ママはさー。詰め込み教育ってどう思う?」と夫に聞かれた。

 「詰め込んでからが教育。知識も教養も無かったら何も考えられなくない?」

 「な、なるほど」

 「子どもはバカだから。問答無用で詰め込むべきだと思うよ、躾みたいに。」

 「暴言。ママ子どもの頃勉強しなかったんでしょ?自分の子どもにはさせるんだ?」

 そう、私は勉強しなかった。子どもの頃母がよく言っていた、多くの人が通る道。

 「お母さんもね、勉強嫌でしなかったけど『大人になってから勉強しておけば良かった』って後悔したの。あなたも大人になった時困らないようにちゃんと勉強しておきなさい。」

これこれ。でも大人にならないと本当には分からないし。というか母よ、そんな実感してたのにそれ言って終わりだったのか、とちょっと思う。

 私の両親は勉強関係放任だった。時代背景もある。うちだけではなく周囲含めて今よりずっと生活に余裕が無かった。両親共働きで朝8時から夜は8〜9時まで仕事では、子どもに構う余裕が無かっただろう事は容易に想像できる。それでも必ず一緒に食事をし、その日の出来事や思った事など会話を厭うことは無かった。そこは感謝だ。

両親は煩く「勉強しろ」と言わないかわり、成績が落ちたら自己責任を問うという教育方針。成績が落ちたら注意を受けるわけだが、別に然程に厳しく叱責されるわけでもない。しかも言ってしまえば口だけだ。

「ガミガミ上から『勉強しろ』と言われるより自主性に任せてのびのび育つ方が良いだろう。」というような事をよく言っていた。その時はその通りだと、バカな子どもの私は思っていたが。それは客観的にみて放置では?

いや、やっぱり教育方針というよりそこに関心を払う余裕が無かったのかな。放置に変わりはないけど。

 そうして出来上がった私は勉強というより努力する事が嫌いだ。大人なので必要なことは熟すが、必要最低限の労力・努力で乗り切りたいと思っている。怠け者の自覚はあるが、誰だって状況が許すなら怠けたいはず。


 尊敬する先輩が子育て後期に言っていた。

「勉強しろと言っただけで放っておいて、子どもがやる訳ないじゃん。他に楽しい事面白い事いくらでもあるのに。」確かに。更に言う

「子どもに勉強させたいなら親も一緒にやるんだよ。親がその為にどれだけ時間を割けるかが問題。」

まだ結婚前だったけれど、グッサリ刺さった。


と、そんな私の内なるアレコレと「やっぱり伸び伸び育てたいよね」という葛藤も話し合いで解決を見た。

準備期間を長く取れば日々払う労力はちょっと。ゆる〜い坂道を楽に登る長〜い旅に出よう、と。

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