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三兄弟  作者: 一二三


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12/15

怪獣ブースカとゆかいな仲間たち −3

 幼稚園に入園したばかりの頃、長男は意外とぐずった。

朝支度をしながら「行きたくない」とぐずる彼に、「イチーチのお仕事だよ」と、今思えばどうかというような説得をして出発。


「まだちょっと雪が残っているね」とか「ムシムシ発見!」とか、何か興味を引きそうな事、関心を持って欲しい事を話しかけながら幼稚園に到着。普通に歩けば5分の距離だが、子連れだと15分〜もっと掛かることもある。


幼稚園の玄関には先生が数名待機していて笑顔と元気な挨拶で迎えてくれる。

「イチ君もニーニーもおはようございます。」

どの先生も入ったばかりの新入園の子供と保護者をしっかり把握していて、恐れ入る。おまけの次男まで名前を読んで話しかけてくるのだ。凄すぎる。


 玄関で先生に体調や気になる事などがあれば伝え、教室に連れて行かれる長男の背中を見送ったら帰る。

次男はもう1歳になっており、ベビーカーに乗ることもあったが、ちょこちょこ歩く姿がとても可愛らしかった。オムツの赤ちゃんが歩く様の可愛さは格別だ。動物の赤ちゃんが親に似ていたり可愛いのは親に世話させる為の戦略、というのも納得。頭イイ。


 お昼ご飯を食べてちょっとしたら幼稚園にお迎えに行く。

まずは年少さんから、ちょっとずつ時間をずらして出てくる。やはり保護者それぞれに、子供が今日どのように過ごしたか、何々が上手に出来たから褒めてあげて下さい、等と報告しつつ引き渡し。


「ありがとうございました」とご挨拶して帰ろうとしてもそうは行かない。園児達が遊べるように3時まで園庭が開放されているので、みんな遊んでいくのだ。園庭に遊具もあるが、竹馬や一輪車、ホッピング、縄跳び縄などがかなりの数置いてあり、自由に練習できるようになっている(一輪車は年長組だけだったような気がする)。

そういえばこの頃は長男も体を動かす遊びが大好きだった。運痴の目覚めはいつだったんだろう。


 幼稚園からの帰り道。

一本道は高校のグラウンドに面していて、グラウンドでは各種運動部が練習しているし、子供と歩いている道もランニング中の運動部員達が走っている。


 後ろから走ってきて「コンチワー」と声を掛けては脇を駆け抜けていく10人ほどの少年達に驚きながらも「頑張ってー」と声援を送る長男。

それに振り向いて手を振ってくれたり。高校生男子って意外とフレンドリー、と感心。と、そこへちょっと遅れてまた一人の男の子が私たちを追い越していく。その彼を見ていた長男が突然、

「負けないでー!頑張ってえ!」と絶叫。

高校生振り向いて苦笑い、グッと拳も握って見せてくれた。恥ずかしかったろうに、見上げたサービス精神だ。

イチーチ、競争してないよ。一緒に走ってないだけだよ、と言いたいのをぐっと堪えた。彼の優しさを台無しには出来ない。くーっ、言いてぇ。


 そんな道路の様子を道とグラウンドを隔てるネット越しにじっと見ていたグループが。

多分野球部のマネージャーと思われる娘さん方が大ウケだ。片手でお腹を抑えつつ、

「可愛いー!バイバーイ!」と長男に手を振っている。

長男もニッコニコで「バイバイ」。




 

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