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ep.1 キャラランドの決断

202×年――。


都内、初台にある芸能事務所「キャラランド」の小さな会議室。

稗田ひえだ 椿つばきは会議室のテーブルに手をつき、大きく息を吸い込んだ。


「……やるしかない!!」


社長就任から二年。先代である父・稗田猿之介(ひえだ えんのすけ)の急逝により、突如として事務所を引き継いだ椿は、試行錯誤しながら経営を続けてきた。

しかし、かつての隆盛は遠く、現在のキャラランドは細々と活動を続ける小さな事務所にすぎない。


そんな中、発表された「リーグオブ・ハイパーディメンショナル・アイドル(LoHi)」の構想。


「アイドルユニットリーグ……!」

テレビでは、業界の大物や新鋭の社長たちが発足を発表し、各事務所の威信をかけた戦いが始まろうとしていた。特に、老舗「烏森芸能」の烏森(からすもり) (みやび)が発起人として名前を連ねていることは業界内でも大きな話題となっている。


「……このまま、見てるだけじゃダメ!!」

マスコットキャラクターのマネジメントで細々と生き延びてきたキャラランド。しかし、未来を見据えるならば、新たな挑戦が必要だ。そこで椿が決意したのが、LoHiへの参戦だった。


「でも、うちにはアイドルがいない……」

そんな時、ふと頭をよぎる顔があった。


「佐藤翔太……」

キャラランド唯一のアイドル練習生。高校生ながらアルバイトをしながらレッスンを積み、夢を追い続ける少年。

彼の歌には、確かに心を打つ何かがあった。


「オーディションを開催するしかない……! キャラランドの未来を変えるために!」

彼を軸に、新たなユニットを結成し、LoHiへ参戦する。


「やるしかない! 絶対に成功させる!!」

椿の拳が、会議室のテーブルを強く叩いた。その音が、キャラランドの新たな第一歩となった。


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