第7話「爆弾の悪魔襲来」
快速電車に揺れる。
愛媛松山から地元鬼北町へ。
隣には目を閉じて休んでいるソラ。さらにその隣に虫かごを抱える高津。
「寝てないのかよ」
溜息を吐き捨てながらも微笑む萌香。
四国は広大だ。町から町への移動に時間もお金もかかる。
萌香が帰省するのは父や地元の仲間たちがどうなっているのか心配になったと言うのが名目であるが、単に久しぶりに帰ってみたくなったと言うのもある。
ワクワクするような感じ。
それが妙に高まっているのだ。
久しぶりに訪れた松山はカジノができるということで全く街の様子も変わっていた。思った以上に活気に溢れた街になっている。中谷篤子が愛媛県の県知事になってからというもの、その町おこしは県の各地で意気揚々と進められている。ただ同時に異様な空気が充満している気もしてならない。
ワクワクする感じ。
一体なにに対してワクワクしているのだろう。
それが何か分からなくなってきたところで萌香たちは鬼北町に着く。
「わぁ~すごい!!!」
駅近くにある巨大な鬼の像にソラも高津も釘づけ。スマホを取り出してパシャパシャ写真を撮る。
「コレ、インスタにあげようかなぁ♡」
「浮かれ過ぎだろ! おい!」
鬼の像のまえではしゃぐソラの頭をツっこむように萌香は叩く。
「いったぁ~いいじゃのぉ~」
「あのね、アンタらは事情を知らないから、そうやってはしゃいでいるのだろうけどね、私はパパの事もあって命を狙われることも考えられるの。勝手に騒げば騒ぐほど私にも迷惑がかかる可能性があるということを配慮しなさい」
「はい……すいません……」
「よしよし。ソラは偉いコだ」
萌香はソラの頭を撫でる。
「何だよ……この可愛いソラちゃんは……」
「うるせぇ。ブサイク天パ。アンタも私の護衛につけ。ソラと一緒に何かあったならば戦えよ?」
「はい! 組長!」
萌香一門はその早くも仕来りが形を成してきている。
「それにしても萌香、ここで命を狙われることがあるっていうのは一体どうしてなの? そこの事情は私が知っちゃ駄目なこと?」
「秋桜」
「コスモス? 花?」
「違う。重道さんが率いていた組のこと。今はトンキチちゃんが継いだって言うけども。春醒と戦っていた。ママが春醒でなければ私もパパも平和に生きていた」
真面目な顔で話す萌香はいつもと何か違う。
「あれ? ブサイク天パは?」
「そこ」
高津が急にいなくなったので萌香はソラに尋ねた。ソラはすぐ後ろを指さす。そこに不自然な感じで動く段ボールがあとをつけていた。
「不自然だろうが! ばか!」
「いや、アレでも意外と誰も気づかないのよ……」
「めちゃくちゃ目立つよ! 都会ならまだしも、こんな凄い田舎町であんな物がゴソゴソ動いていたら、警察が黙ってないでしょ」
「いや、だけど本当に気がつかないのだって……」
萌香たちは駅からだいぶ歩いている。
それは20分ほど経ったことだろうか。
目の前に女3人組が現れる。
まるで通せんぼうするかのように。
「こんにちは! 愛南町でカフェをやっていますよ! よかったら来ません?」
「………………」
「………………」
「この車に乗ってくれたら、店まで案内します! 自信ある品揃えです! 是非来てください!」
「………………」
「いかねぇよ? こんなカッコ悪い営業なんかあるかよ。ばーか」
「うふふふ……」
女はどこからか刀を取りだす。
「ヴォンッ!!!!!」
その切っ先を萌香たちに向ける。
萌香たちのいるところで急に爆発が生じる。
「桐生さん……これは露骨ですよ……」
「ふふふ、こんなんで死ぬようなタマじゃないのは百も承知」
そこにいたのは未廻組副長・桐生みちるとその取り巻き。
煙が晴れる。
そこに戦闘の構えをみせる萌香とソラ。
萌香は片手に木刀を握っていた。
「どこから持ってきたのよ? それ」
「修学旅行でお土産に買った」
「嘘つけ」
再び桐生が刀の切っ先を萌香たちに向ける。
「ヴォンッ!!!!!!」
凄まじい爆発とともに戦いが始まった――
いや、レゼかよ(笑)っていう(笑)
ちなみに二酸化炭素の魔術とは別の彼女の技になります。
名前はレゼでないですよ(笑)桐生みちるですよ(笑)お間違いなく(笑)
バトル盛り上げるぜ(#^.^#)次号(#^.^#)m9ドーン!!!




