第18話「The time paradoxxx」
萌香たちはトムの葬儀に参列してから間もなくアメリカを発った。
このエンジェルス・マンとブラッド・サンダーの苛烈抗争を経て彼らの日常はとてつもなく変わることに。
それまで英雄視されていたスティーブン・バロウズの存在は無くなった。
彼の側近とも言えるアシュリーとショーンも。
その名も含めた存在が消えたのだ。当然のようにしてブラッド・サンダーすら無かったことになる。いや、その時系列が変わったという話。記憶を消失したディムはこの世界で生き残った。魔人である事も剥がされたうえで。そんな彼が全ての発端であることにしたのだ。
こうすることで物語はありとあらゆるものが変わる。
イーサンの父親はバロウズと違う存在になり母がどこかの男とできて生まれた息子ということになるのだ。その父親がバロウズのような顏をした男でも、それは決してバロウズではない。他の誰かなのだ。
矛盾は生じる。されど禁断の魔術を使った変革は良くも悪くも物語の全てを変えてしまうのである。
『家族を大事にしろ。弱い者は助けてやれ。人生は短いものだ。日々、何人もが亡くなっていく。とにかく、無駄な時間を過ごすなよ。そう息子達に言ってきたものですが、それをこの街の市民の皆さんにも言ってゆきたい』
ニューメキシコ州に史上初の上半身裸に徹する知事が誕生。
『カレン、やっぱり最近よく分からない何かで不安になるの』
『大丈夫よ。セラ。私がついている』
大物歌手であるセラ・ローレンのマネージャーにして警護すら担う敏腕の側近としてカレン・ミヨシが就くことに。
スティーブン・バロウズの存在を無くしたことで何かから護られた者もいれば、何かを奪われて失った者もいる。それはあのカーネギーホールでの悪夢をともにした同士にしか分からない事実。
ゆえにエンジェルス・マンはトムの死を機として組織の解散に至った。
それから何年の年月が経ったのだろうか。
アフタヌーンティーに日本人を名乗る客が現れた。
『金髪の日本人か。どこか記憶にうっすらあるな』
『そうだろうな。僕にはかつて妹がいてね。いや、もう他人だが』
『英語が喋れるとは驚いた。ワケありの訪米か? 同情はしてやるよ?』
『ありがとう。ここの店長は今いるか?』
『ああ、クリスチャンか? 忙しいとは思うぞ? 用件は何だ?』
彼はそう尋ねられて微笑む。
『依頼があるのさ』
コレはまだまだ先のお話――
彼らはきっと知る由もなかったことだろう。
絶対悪を排除することで全てが解決するとは限らないと。
むしろソレが新たな危機を生むことになるかもしれないことを――
(*´Å`)メリークリスマス♡♡♡
はい。SF解釈回でしたね。
すっごく先の話をチョイみせするよって事で海斗君が久しぶりに登場。
まぁ今回の話は流し読みでも正直いいです(笑)今はまだ(^^)でゎでゎまた明日(*´ω`)ノ




