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DROP OUT~四国四天王決戦~  作者: いでっち51号
~C’MON BABY AMERICA~
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第16話「The damon plays scary baseball」

 会場の観客はほとんどいなくなっていた。



 魔獣化したセラにその多くの魂を喰って貰って彼女を始末する。そのプランがバロウズたちにはあったのだが……



挿絵(By みてみん)



『計画変更か。やもえない』



 彼は魔獣化したセラを見上げる。しかし、それは実質で見下ろしている。



『私の支持者だったな。ならば私の言うことはきいてもらおう。あそこで我らと戦っている奴らを始末しろ。そうすれば早いところ、我々がお前を楽にしてやる。やれ。まずはあの変な格好をしたビッチどもを片付けろ』



 バロウズはアシュリーと戦う杏奈とカレンを指さす。



『がっ!?』



 同時にドス黒くなまめかしいモノを放つ巨大な刃に胸を貫かれる。しかしその場で彼自身が黒い魔人化をしてみせて治癒を瞬時に行う。



 その正体は悪魔の尻尾。



『お前か』



 目の前にいるのは缶コーヒーを持った漆黒の悪魔。



 いや、漆黒の悪魔と化した息子だ。



『アンタのおかげで最高にクソッタレな人生を楽しんでいるよ』



 イーサン・バロウズ。いや、イーサン・ジョブズと言ったほうがいいか。



『貴様、恩を仇で討つつもりか?』

『お前に恩なんてねぇよぉ!!!』



 バロウズ親子はこうして激突する――




 一般客のいないこの空間で唯一一般客として残った男がいた。



挿絵(By みてみん)



『なんだよ……コレ……どういうことだ……』



 彼は立ち尽くす。球場で怪物と謳われている彼もここでは普通の人間。婚約者であるセラが巨大な化物となった現実を受け入れられないまま唖然とした。



『トッド!! こっちを見るぜ!!!』



 トッドは自分の名を呼ぶ声に振り向く。



『お前は……ケンタローか?』



 そこに立っているのは真っ青な肌をして角を生やした人間でない賢太郎だ。



『これを受けとるぜ』



 賢太郎はボールを軽くトッドに投げる。しかしその球威は軽い感じでない。



『どういうことだ? これは?』

『トッド! その球を僕に向かって投げるぜ!』

『いや、この状況で……』

『いいからとっとやるぜ!!!』



 賢太郎はいつの間にか大きな金棒を手にしていた。



 どういうことだ?



 トッドにはそんな言葉しか浮かばない。でも、今自分にできることは人間じゃない怪物ばかりがいるこの空間で自分がやるべきことは野球人として出来ること。



 出来ることなのか?



『ウ、ウォォォオオオオォォオオォオォォオオオオォォオオォオッ!!!』



 どうしようもない緊張と葛藤の中で彼は賢太郎に向かって全力投球する。そのボールにはしっかりとした魔法陣が描かれていた。



咆雷百華!!!(ホウライヒャッカァァ)



 賢太郎のスウィングはそのボールを捕えて敵に向かって放たれる。



『イアッ!?』



 それは宙を派手に舞う巨大な鮫に直撃した。



「馬鹿野郎!!! 下手したら俺に当っていたよい!!!」

「感謝してくださいよ!!! 店長!!!」



 トッドはもう何が何だか分からなくなっていた。



 しかしセラをこれで救えるのなら……



 そう思った彼は勢いのまま次なる投球をした。



『おい!? 待つのだぜ!? トッド!! それは下手したら僕を殺すぜ!?』



 まったく準備のできなかった賢太郎はボールをかわす。



 しかし、その光弾は杏奈たちの戦闘に向かってきていた。



『アレをみて! アンナ!』

「アレは!? くっ!!!」



 杏奈は咄嗟に魔法陣を放って光弾を弾き返す。



 その光弾は軌道を変えてティラノサウルスと化したアシュリーを直撃した。



『グアアアアァァァァアアアァァァアアァァッ!?』



 アシュリーはみるみる人間と姿へ還り、その姿を黒子にしたかと思うと、その身を爆散させる。




 トッドの必死な投球が続く。しかし、賢太郎は咆雷発華を連発することなんて出来ずに息をあげて回避し続けた。




 終わった筈の戦闘が思わぬ形で続いているのだ。




 戦況は目まぐるしく変わる。ディムを撃退したレジーは魔獣化したセラと交戦。



『まずいぞ……あの弾がセラに当ったら……』



 セラの攻撃をかわしながら、軽いジャブを撃ちつつも戦況を把握する。



 元々あの魔法陣のボールはレジーか賢太郎が投げて打ち返す為の物だった。



 それがメジャーリーグ屈指の大投手であるトッドが投げまくっているのだからシャレにならない。



『カレン!! アンナ!! ここで選手交代だ!!!』

『あいよ!!! 世はレボリューションを求めている!!!』



 巨大化したセラの豪腕をカレンの放つ魔法陣のガードが受けとめる。



 戦陣は一瞬にして変わる。



『ありがとう。友よ。これで上出来だ』



 無我夢中になっているトッドの首筋に手刀をいれる。



 戦場で暴れまわったメジャーリーガーはその刹那で気絶して倒れた。



 ステージ上ではイーサンとバロウズが凄まじい戦闘を繰り広げる。



 ホールの片隅で身体を震わす萌香だったが、彼女はステージをみて人に還っていた。いや、目を赤く光らす彼女はそうではない。



「ヤり……たい……殺りたい……ふふ、ふふふ、アーハッハッハ!!!!」



 狂ったようにして彼女は親子喧嘩のなかへと紛れこんだ――




トッド大活躍の巻でした(笑)(笑)(笑)


いやぁ~でも楽しかったです。


大丈夫だとは思いますが、キサトンさんが怒らなければいいな。次号(;^ω^)ゞ


※本日から4日連続投稿になります。一応だけど最終日に本章が完結する予定。

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― 新着の感想 ―
 トッド大活躍でしたね。イーサンの親子喧嘩も異形ですし、はちゃめちゃです。  萌香は人に還ったけど、中身が違うみたいですね。  果たして収拾がつくか楽しみです。
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