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空の詩  作者: 出雲屋
2/4

3日連続投稿予定です。


蝉の激しい鳴き声が。あれ?夏だったかな。

横を向くとかわいいタイの子が。。くー。と健やかそうに寝ている。。


・・あれれ!??


朝起きて窓というかカーテン開けると。強い日差しだった。そうか。。タイに来てたんだね。


「んーおはよーガン。。眠い眩しい。。」


「パティ、帰らなくて良かったのか?」


「・・あとで電話しとく」


でもなんか嬉しかった。朝起きて。隣にいるっていいよな。

シャワーを浴びながら昨日の事を思い出す。

 

 俺も若いとは思ったが、、まだイケる!&やりすぎた。。どこか旅行で舞い上がってたんだろうな。あと幼い顔が背徳感を。。


「ん〜オハヨ」


普通にパティはシャワー室に入ってきて。

「ん〜シャンプー」と隣で洗ってる。。いろいろカオスだ。

ちなみにパティと会話は英語で行ってた。


落ち着いてパティの案内で朝食に降りた時。


『んまーもう連れこんだの。。男って。』


にゃーにゃーいう猫に餌あげながら宿オーナーさんにバれる。ちょっと気恥ずかしい。


「何が食べたい?」


「朝はパンかな〜普通でいいよ」


「じゃあついて来てー」


歩いてすぐ。Koh Coffeeという店?てか外?まあ気にしない。


人も二組。パインミーを頼みコーヒーを飲む。

落ち着いて見るけど。パティかわいいな。


「ん〜何か?」


「いやーかわいいなって」


「日本人はすぐ嘘言うのね。。私鼻低いし!背も低い!おっぱい小さい!」


「いや、そこがいいんだよ。パティはかわいい♪」


「ムキーガルル。。」


そんな会話だ。南国のバカップル。

今日の予定もないので好きな所観光するか。ビーチビールか♪



□□□


パティとの1日は楽しかった。

広いサムイ島のメインのきれいなビーチ。

タクシーバイクで回って。大きなブッダもみた。

青空いっぱいの中で見えるビーチバー。

タイのビールはコクもありさっぱり飲める。

民族的な印象受けるレゲエバーの音楽。

ロブスターメインな料理。

何もかも新鮮で。

この子に会えて良かった。


「ありがとうな。パティ楽しかったよ」

「ガン。。今日も泊まっていい?」

「!?いいけど。。どした」

「あなた楽しそうなのに笑ってない。どうして?」


衝撃だった。もちろん気分も楽しく。


声には出さないけど笑っていたと思っていた。

だけど。俺の感覚は簡単に解けてくれなかった。


俺は何も答えられなかった。



その晩。また同じベッドで。

昨日みたいに激しくではなく。優しく愛しあった。

パティの目は。ずっと俺の目を見つめていた。



翌日朝はやくダイブに向かう。

何となく2000バーツ置いておく。

ダイバーの朝は早い。船に間に合わせるため。

パティは寝ていた。まあ借りてるし鍵も置いといた。

カバンに一通り入れ。残りは着替えぐらいだし大丈夫かな。宿を後に待ちあわせの場所へ。


ダイブでタオ島に行くことは伝えている。


 フェリーは緩やかで。

また日差しがこの11月ということを忘れさせた。

タオで西田さんと初めて会い。

またちょうど韓国人の学生二人のOWと重なる。

久しぶりゆっくりと海を満喫しながら。


ああ。海の底っていいもんだったよな。と。

日本と違い黒く濁っていない。


 魚の数も莫大多い。

  サンゴも。

 イソギンチャクも。

 コバルトブルーの海も。

  温かい海の温度も。


ああ。ダイビングって素晴らしい。

俺。何やってたんだろ。日本で。


ダイブ三日目。ウミガメが見れた。


それは本当にいきなり現れ。

何かを告げに来たおじいさんように。

スーッと消えて行った。



食事はタイ料理を食べ、盛り上がりビールを飲む。

ファンダイブの会社員二名を含め。


どこどこに行ったとか。どこどこで騙されたとか。(笑)美味しかったものとか。でもタイっていいよねとか。いろいろ教わった。初めて来たのは俺だけ。凄い経験してるな、みんな。


軽くパティの話をした時に西田さんと田辺さんに注意された。

タイの娘はデートの度にお金がいるし。もし振り込みとか聞いてもお金を振り込んだらダメ。

ほどほどの付き合いに。と釘を刺される。そんなもんかな。



韓国人の女性2人も疲れてはいたが、日本語に興味津々だった。

食事はアジアという事で韓国の学生も紛れ。

小学校にプールあるから日本人は誰でも泳げるぞって話したとき。びっくりしていた。韓国の学校にはプールがないらしい。


ああ。。だからプールで一生懸命練習していたのか。顔つけてたもんな。

しかしウェアを着ればDカップ。

私服はAカップ。。そっちのが男には怖い。



ダイビングでは決まった額しか使わず時間も潰せた。


何よりゆったりできたと思う。


サムイに戻って何をしようかな?しかしこの国は暑いなぁ。。

まあゆっくりするか。

この天気ではいろいろ考えるのがアホらしくなる。


夕方フェリーについて。タクシーで宿へ。

開けてみると。そこにちょこんとパティが寝てた。。まだいたのか?


俺もベッドへ倒れて。少し寝ようかとしたその時。


「んーガン。。帰った?」

「どうしたの?忘れものかなにか?」

「ガン。。今日も泊まっていい?」

「いいけどさ。ダイビング疲れたから少し寝るよ?」

「ありがとう」


小一時間くらい寝たかな。起きるとパティも横に寝てた。

軽くキスをしたら。抱きついてきた。


そんな気分ではないし。タイだから暑いし。

でも何となく幸せ気分だったんでしばらく抱きついて寝てた。



□□□


そんなこんなであっと言う間に最終日。


パティとは相変わらずの関係だが、前よりは少しギスギスしてる。

ケンカしたとかそういう訳ではない。


言葉の壁だろう。

言いたい事いうとそれぞれ現地言葉になる。

俺も英語だけでは限界があった。

パティはたまに違うのにう〜みたいな反応になる。その繰り返しだ。


それでも俺は幸せだった。と思う。

1人は1人で楽しかったとも思うが。

思いがけないゲストに合って。なんか安心できた。

1人は寂しかったと思うし。一緒に過ごす時間は楽しい。そう思えば彼女に救われた。


最後の日。彼女とお寺に行った。

島にあるお寺は違うらしい。

確かに丘の中腹の位置といい神社に近いがでかい。

お坊さんの姿は少なく。観光客らしき人もいない。

そういう観光お寺ではないみたいだ。


石畳とカラフルな神様に。


手を合わせて祈った。何を祈ったんだろうか。

パティは10分も長くしっかり祈っていた。


「ガン。私が救う」


「なんの事?」


よく解らなかったけどそういう会話はたまにある。

そして別れの時を迎える。


「ありがとう。パティと会えて良かったよ」


「ガン。また来てね。電話番号教えておく」


「また来そうだな。。こりゃ。はい。いろいろとお世話なったお礼」


「要らない。また来たら。ご飯食べよう。エッチしようね」


そう言って渡そうとした5000バーツを返された。

あれ?何か違ったかのかな?


「持っていて。次来るのはバンコクだと思う。そのお金で会いに来れるから」


パティは少し難しい顔をしたけど。

しぶしぶお金を収めてくれた。


ただ僕がいろいろ考えても詳しく分からないので。上手く言えないし。

タクシーに乗り込み。何故かパティも送りにきて。

タクシーでずーっと手をつないでいた。


 空港で軽くキスをして。

ハグをして。

時間が来たので日本に帰る。


「必ず来てね。ガン。。。アリガトウ」


カタゴトだけど。日本語を覚えてくれたんだ。。


いろいろリフレッシュできたんだ思う。

空港へ入ると現実が押し寄せる。

お土産を買いまくり。飛行機で日本での事へとスイッチする。

単純に明日準備や。必要なもの。あとアパートの事とか。つまらない現実が頭に入ってくる。




この頃はそんなに好きとか。分かんないけど。

パティはかわいかったな。という印象だ。サムイの時ずっといたから。家出した訳ではないよな。。まあ年も年だし大丈夫か。


ただ。いい旅行だった。また不思議と。


パティには会える気がした。


――パティと次に会ったのは。


それから2年の月日が経っていた。

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