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導き
傷を負ったアリシアに急いで駆け寄るアランはハンカチを取り出す。
「アラン様、血がつきます」
「構わない。とにかく止血を」
自分の手が汚れるなんてどうでもよかった。
傷ついたアリシアを見ていられなかったのだ。
「ユリウス殿下!アラン様!」
そこに現れたのはロザリーだった。
「これは・・・」
部屋に入って来たロザリーは王宮を覆っていた影が浄化されたことに気づき急いで駆けつけた。
「ユリウス様を覆っていた穢れが浄化されています・・・何故?」
「聖剣が発動した」
「まぁ!」
ユリウスは聖剣をロザリーに見せる。
「私を救ってくれたのはアリシアちゃんだ・・・彼女の強い言霊によって私は自分を取り戻せた」
「言霊を・・・」
ロザリーは肩を震えさせる。
「なんてことでしょう」
「ロザリーさん?」
どうしたのかと心配になり声をかけるアリシアだったがロザリーは目を輝かせる。
「アリシアさん!貴方は伝説の姫巫女様ですわ!!」
両手を強く掴み満面の笑みを浮かべ告げた。




