勇者サイド
勇者と呼ばれている天王寺達は虐められていたゴブリンから教えてもらっていた集落周辺を探索していた。
「見つけた。」
天王寺は二人に合図を送り、タイミングを窺って襲撃を行う。突然の襲撃に慌てふためくゴブリン達を圧倒していく。外にいたゴブリン達を一掃すると洞穴を見つけ、容赦なく蹂躙していった。
「ふ、ふふっ。やっぱりこの力は凄い。魔物なんて大したことないね。」
天王寺はどんどん奥に進み、女、子供容赦なく亡骸にしていった。二人はサポートする暇もなく、せめてものゴブリンの亡骸から魔石を集めていった。
女性や子供のゴブリンの亡骸を見た阿倍野が見かねたのか天王寺に
「さ、流石に女性や子供を殺す事なんてなかったんじゃないですか?」
ドン引きしながらも聞いた。
「いやいや、人に害を為す者なら徹底的にやらないと。禍根を残すと今度はその子供達が復讐でやってくるかもしれないからね。この国の為だよ。」
冷静に微笑みながら天王寺は答えた。体中ゴブリンの返り血で汚れているのがより狂気を増していた。手に持っていたゴブリンの幼子の亡骸を投げ捨てる。二人は異常な空気に戸惑っていた。
「それでも……」
「ここで言い争ってもしょうがないよ。次に行こう。」
「松木さんとの約束はどうするんですか?」
「そうだね。じゃあ、次は何人か捕らえて連れて行こうか。」
「そ、外にゴブリンが何体か戻ってきたみたいだよ。どうしよう。」
野田がオドオドしながら言う。
「じゃあ、次のゴブリン集落を吐かせよう。行くよ。」
天王寺は外に歩き出す。阿倍野は幼子の亡骸の前で黙とうして後にした。
野田はこの事を王や勇司に伝えるべきかどうか迷っていたが何をされるかわからない恐怖が襲い、天王寺に従った。




