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ワーキャットの行商人

 話し合いをした翌日、村の中央広場に行商人が来ていた。この村には週一回やって来ていて、俺もちょこちょこ買い物をしていた。

「こんちわ。ジュンさん、何か美味しい物ある?」

 ジュンと呼ばれた女性が振り向く。茶髪に所々白髪のショートカットが似合う猫耳の生えた女性で元気あふれるおば……お姉さんである。

「お、ユーシ。いつもありがとみゃ。今日はとっておきのお菓子を持ってきたよ。」

 感情が強まると語尾にみゃが付くのがこの種族の特徴らしく、人間に対しても厚意を持っているのか友好的である。

「じゃあ、そのお菓子頂戴。」

 俺は代金を払い、貰ったお菓子(丸ぼうろみたいなもの)を食べながら世間話をする。

「そういや、近々ゴブリン退治をすることになったんだが何かいい方法ない~?」

「それならうちらの種族は耳がいいから索敵に関しては腕利きだね。嗅覚に関してはワーウルフ族の方が上だけどね。」

「そうなん。じゃあ、紹介できそうな人はいる?いたら協力して欲しいんやけど。報酬は用意するから。」

「それなら……」

 ジュンは少し考え込んでから馬車に乗り込み、一人の少女を連れてきた。

「この子はソニアって言うんだけど孤児で面倒みているんだけどね。この子、どうやら難聴らしくてさ。あんた、介福士だろ?何とかしてくれるなら協力してあげるよ。」

 ジュンが連れてきたソニアは銀髪に所々黒髪が混じった中学生くらいの女の子だった。ソニアはジュンの後ろに隠れながらこちらを見ていた。

 俺はアセスメントで確認すると確かに耳の所が乱れていた。そして信頼度は濃い青緑で怖がられている感じだった。


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