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勇者登場

「おっ!お前は、天王寺じゃねえか!!」

 ゴブリンの一角を吹き飛ばしたのは勇者として転生した天王寺だった。他のメンバーもフォローでゴブリン達を斃している。

「やはり、僕は強い。なんでもできる。」

 天王寺がニヤリと笑うと次々とゴブリン達を切りつけていった。俺はスプラッター状態のゴブリンを見て吐きそうになる。

すぐさま、大丈夫と言い聞かせて無力化したゴブリンを放す。

「お前がやられようが知ったこっちゃねえけど逃げるなら今やぞ。俺は争いは嫌いやからな。」

 ゴブリンは罵詈雑言を言いながら逃げて行った。


 勇者達のおかげでゴブリン達は散り散りに逃げていき、何とか襲撃は収まった。村人たちは多少ケガしているものの、特に死者はいなかったのが救いか。

「サンキューな。天王寺。助かったわ。」

 俺は天王寺に近づきお礼を伝える。

「あぁ、誰かと思ったら戦えない糞雑魚ナメクジさんじゃないか。」

 いや、誰がナメクジやねん。お前まで暴言吐くんか?

「おいおい、どないした?しばらく会わへん内にだいぶ変わったようやけど。」

「えぇ、城でしばらく体を鍛えて勉学に色々やってたんで。」

「そうなん。で、これからどうすんの?魔王の討伐か?」

「そう。僕がこの国の力の象徴になる為にヤッてくるよ。」

 なんか様子がおかしい気がするがまぁ、学生だもんな。しかも異世界転生で勇者ポジ。調子にも乗りたくなるか。

「とりあえず、陽も暮れてきたし、今日は泊ってたら?」

「お言葉に甘えてそうさせてもらうよ。」

 天王寺は微笑むように笑っていたが、目は笑っていなかった。


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