ケビンの才能
俺は出来上がったカードを一組はケビンに渡し、もう一組は自分用に。順次出来上がり次第、ガルドにも渡す。
「何かしてほしいことがあればこのカードを使って見せてくれへん?」
俺は嬉しいと書かれたカードを見せながら伝える。ケビンはコクンと頷き、カードを見ていた。
それから数週間後、何度も見本で使いながらケビンとコミュニケーションをとり、今では同じ食卓でご飯を食べるようになった。ガルドやソフィアもカードを使用しながらコミュニケーションを取っていた。
ある日、ケビンが俺の服を引っ張り、絵を描くカードを見せてきた。
絵を描きたいのか。趣味・娯楽用に色々作ったがよく考えたら絵具や色鉛筆なんてないもんな。何か道具あったかなぁ。
あぁ、デジタルボードみたいなん作ればええんか。
「おっけー。わかった。用意するからちょっと待ってな。」
俺は集中して具体的な物を創造する。両手を前に出してギアクラフトを使用した。
A4サイズの薄型タブレットが出た。一応動作確認をする。基本動作はオッケー。塗り絵モードもあり、ペンで色塗り、ペイントで塗りたくる事も出来た。
俺は使い方を説明しながら基本的な事を教えてから渡す。ケビンは嬉しそうに早速使っていた。
後日、出来上がった絵は子供らしいみんなが笑顔になっている絵を描いてみんなに見せていた。さらに、自作のイラストカード作り、見せていた。そしていつの間にかその描いた絵やイラストカードを紙に転写していた。
俺の知らない機能を使っていてびっくりしたがなんやかんやで成長していってることを実感した。
残念なことは、魔力が切れると動かなくなるので二日に一度、魔力を込めないと使えない事だった。だが、それも何度もガルドの魔力を込めるのを見て、魔法は使えないが魔力を込める事は覚えていた。




