介護指導
とりあえず次の男性エルフをアセスメントで観察。この人はまだ発赤だけで褥瘡までには至っていなかった。が、便が出ていた。
俺はソフィアに体位変換とついでに陰洗方法も教える。たどたどしく濡らした清潔な布で拭いて行った。
「最初は恥ずかしさやら臭いなどでやりにくいかもしれへんけど慣れるから大丈夫よ。性器見ても何も思わんようになるしな。」
「そ、そうか。」
「けど可能なら同性同士で陰洗した方がええけどね。人が足らないと異性でやることもあるけど。」
むしろ、万年人手不足だった所は関係なくおむつ交換してたけどな。こればかりはしゃ~ない。
「次は女性やけどやってみて。」
「あぁ、解った。」
「ええよ、ええよ。できてるできてる。完璧やん。」
俺は少し大げさに褒めてモチベーションを下げないように応援した。
「体格が大きい人はおらんからええけど、もしいたら数人で体位変換した方がええよ。腰痛めるから。」
そう、車いす移乗やおむつチェック時に中腰になるので腰痛になる人が多い。サポーターなどを着けてやる人もいる。
この世界にはサポーターがないので痛めないようにしないと。コルセットならあるかな?
「さて、これでとりあえずはええかな。でもこの人達は何でこの状態に?」
「ゴブリンに襲われてな。気を失っているだけだと思うが。」
「アセスメントでは特に問題ないように見えたから、その内目ぇ覚ますんちゃうかな?ケガも特に見えなかったし。」
「ケガはすでに治したからな。とにかく、ありがとう。」
「あぁ、これくらいなら別にかまへんよ。これで後は腐葉土もらうだけでええんかな?」
「では、案内しよう。」
俺は部屋を後にして、ソフィアについて行った。




