寝たきり患者への介護
ソフィアに連れられ、他の場所の部屋に行くとそこには寝たきりのエルフ達がいた。
「えっと、この人たちの介護をしたらええの?」
俺はソフィアに尋ねる。ソフィアはこくんと頷く。男性も女性もいたが若い人が4人ほど横たわっていた。
「んじゃ。やってみるけど期待はせんといてな。」
俺はアセスメントを使用しながら男性エルフの様子を観察した。
うぇー、仙骨辺りと踵に褥瘡ができとるがな。どんだけ放置してんねん。
「あの、塗り薬と何か柔らかいクッションみたいな者はある?」
「塗り薬はあるがクッションとはどんな物だ?」
俺はクッションを説明するがなければ毛布や布団みたいな寝具でもいいと伝え、もってきてもらう。
「人間に触れられるのもしかしたら嫌ややろうけど、ごめんなぁ。」
聞こえているかは判らないが男性エルフに声掛けをしてから、回復体位に体位変換した。
その時、スキルを見たら癒触なるスキルを発見。おそらくガルドにマッサージや単純接触効果狙いでボディタッチしていたからか?
説明を見ると痛みを和らげる効果があると。これは元の世界にはないスキルやから便利やな。スキルを使いつつ、説明する。
「仙骨部と踵が褥瘡になってるから、薬を塗ってくれへん?後、女性の人は触るの良くないやろうからやり方を教えるからやってくれへんやろうか?」
「わかった。こちらとしてもやり方を教えてもらえればこちらでも介護ができるからな。」
俺は男性の背中、足の間に丸めた毛布を挟んでいく。褥瘡部は痛々しくて見れないのでソフィアが塗り薬を塗り、清潔な布を当てがってもらう。
「これでええかな。後は基本2時間ごとに体位変換した方がええけどそんな細かくは難しいから朝昼夕の3回でもええよ。」
後は、汚い話だが排泄関係も聞いた。一応おむつみたいな綿を詰めた布パンツを履かせているらしい。それを洗浄魔法で綺麗にして使いまわしている。便利やなぁ。
「じゃあ排泄が出ているか確認した時に体位変換するとええよ。」
後はおむつ確認後に服の皺を伸ばして除圧し、褥瘡ができにくくする方法も教えた。




