初戦闘やのに……
おそらくぷよぷ〇のような物体は形態からしてスライムだろう。驚いたのかピクッと体を動かしぷるんと揺れた。
「な、なんで僕の言葉がわかるぷよ。」
それは俺が知りたいわ!ってかその語尾やめろ。色々やばい気がする。
「とにかく死んじゃえ!」
「生きるわボケェ!やりたいことあるのに何で死ななあかんねん。お前は死ねと言われたら死ぬんか?死なへんやろ!俺は金持ちになりたいしモテたいねん。お前にはないんか?やりたいことは。」
死ねという言葉にスイッチが入りまくしたてた。スライムは勢いにやられたのか細かくプルプルしていた。
「そんなこと言われてもわかんないぷる。うっさい、ばーかばーか。」
ってか全然攻撃してこねえな。口撃はしてきてるけど。え?この世界は物理攻撃はしてこなくて精神攻撃してくんの?昔にそんなことしてくるゲームがあったような気がするけど。
「あのなぁ。俺は別にあんたと敵になる気はないねん。やることないならうちらの役に立たへん?えーっと、俺は勇司っていうねん。あんたの名前は?」
「……名前ないぷよ。それに人間は悪いやつって聞いてるぷる。悪いやつをやっつけたらみんなに褒められるぷよ。」
「じゃあ、俺が名前付けたるわ。それに色んな物を溶かしたり酸性の液を出すことができるんやろ。うちら人間にはできへん事やし、それで人の役に立てばみんな喜んで受け入れてくれると思うで。」
俺はこのスライムによいしょしてみた。多分、戦いになったら負けそうな気がしたからだ。
「そうなんぷよ?」
「せや、俺がそうしたる。それなら安全に暮らせるし、あんたは村のヒーローになれるで。」
「ヒーロー。僕でもなれるぷよ?」
「おぅ、もしあかんかったら俺を好きにしてええよ。」
「わかったぷよ。ついていくぷよ。よろしくユーシ。」
スライムは触覚?を伸ばす。俺は軽く握り握手した。
ちなみに名前は色々考えたがどうも元の世界のゲームに付いた名前が出てくるのでぷよパイと名付けた。ネーミングセンスねえな。




