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衣食住の優先性

翌朝、ガルドに説明をして朝食を済ませた後、畑を見せてもらった。一応、村人全員が食べていける量を収穫できる広さ、サッカー場2個分ほどだろうか。だが土が泥状で収穫量もそこまで多くないようだ。


 俺はとりあえず、ガルドの世話をしつつ、少しでもマシな土地を村の中で探し、この辺りの地図を見せてもらった。

「近くに小川があるやん。何とかいけるかもせーへんな。」

 俺はガルドに改良の説明をして鍬を借りて、泥畑の端に溝を掘り始めた。時々、村人がこちらのしている事を観察していた。


「あかん。久々にしっかり体を動かすと腰がやばいな。溝を掘り進めるのも中々しんどいわ。」

 1mを掘り進めるのも時間がかかり、時折休みながら作業をしていた時に一人の村人から声をかけられた。

「あんたがガルドさんのとこの人か?」

「せやで。畑を見て、あんまよくなさそうやからせめて溝を掘って水はけよくしようとやってるけどキッツわ。」

 俺はあははと笑い飛ばしながら言った。

「腰が入ってねえからだ。貸してみな。」

 村人はそういうと俺から鍬を取り、実戦でやってみせた。

「めっちゃすごいですやん。勉強になるわぁ。ちなみにここから村の外の小川までつなげるとしたらどれくらいかかります?」

「村人20人ほどで一月くらいじゃねえか?まぁ、それぞれ自分の生活でやることがあるから余裕はあまりないがな。」

「そうなんや。今がいっぱいいっぱいでも畑を改良出来たらそれだけでも先は豊かになると思うんやけどなぁ。」

「なんで他所からきた人がそんな事をしてるんだ?」

「介護以外にも金がもらえるのと俺が今の食事の状態に耐えられへんし、どうせなら美味しいもんを食べたいやん。」

 俺はその村人に畑の改良方法を伝え、よければ手伝ってほしいことを伝える。もし手伝ってもらえるなら俺が持ってる金でできる範囲で払い、俺はその分他にやることができることを伝え、何とか協力を得ることができた。



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