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第8話 猫耳メイドによる招待状、懐かしのピーチのタルト

老人たちとメイドロボットの運命が絡み合う。そんな彼らの日常回です。

..綺麗な光景だと思った...。田舎のほうだと夜中の星空はクリアに見える。しかしながら、その光景はどこか周りが冷たく、そして、とても掴めそうにないことに気づいた。


..私を修理されてから、ある日の昼の食事が終わりの際、古民家の庭で、私はいま桃を切っている..。


...これは最初、この家主と付き合いのある農家と廃品業者が頼んできた仕事だ。どうやら近隣に住む住人の農家から頼まれた仕事で数年前からこの時期になると度々、桃を切って市販のプラスチックの箱に詰める仕事を行っているらしい...。


..作業内容としては、繰り返しの業務でありながら、商品である桃を4切れ乗せたピーチタルトになるように作り、それを設計された合成プラスチックの箱に入れていくのが仕事だ。


私を拾った目の前でピーチタルトを現在作っている稼働中の機械の様子を見ているおじいさんは、カチャカチャと機械と付属しているPCの画面を見ながら、ピーチタルトの生地とゼリー層が出来上がるまでの工程を見つつ、形が崩れてないかなどの異常を見ていた。


また、この作業が終わり次第、それとは別に木から落ち、傷んだ桃を使い、工場にある装置を使い、ジャムを作り、ビン詰めをしていき、固い合成プラスチックで使った段ボール箱に入れている...。


そのような工程を持って、箱詰めを行っていくのだが、今回はそれと合わせて、工場に行き、プラスチック箱に入れた後、どこに運ばれるのかを見学させてもらえることになったらしい。


しかしながらもだ。当機が行っているこの業務には効率に疑問がある...。農家の知り合いから依頼を受け入れるのは近所付き合いでのコミュニケーションで頼まれた軽い感じなのだが...、よくわからない苦笑いを浮かべながら、会釈をしつつ、どうやら営業の話で条件を決めているようだ...。


いや、本当になんでこうなったのか...。分からない。しかし、他に果物はないものか?桃だけ切っているのも、煮ることを繰り返し続けている。正直に感じるのは退屈さ、ようは人間の感情で言うつまらない、というありふれた感情が湧いている。ふむ、ここに他の果物、例えば、パパイヤとかないんだろうか。



「おい、終わったかの?終わったのなら、儂のところに来て、桃の箱詰めを手伝ってくれるかの?」


「すみません。まだ50個をプラスチックケースに詰めておりません。あと、この依頼の次はどうするのですか?」


桃の農園なら、この後に配送用ドローンが来て、この多くの箱詰めされたものを頼んできた農家に届ける予定になっている。しかしながら、桃をなぜ、剝いて、切っているんだろう。


「はあ~~。疲れたかのう?そろそろ休憩とするか。」


そう溜息を主ははき、椅子に座り、...だらけた姿勢となった。両腕は宙ぶらりんに投げされ、彼は目をつむり、ウ~~ッという擬音を口で発した。


どうやら、相当、精神的に参っているらしい。確かに、ここの現在の主人であるこのご老人はトラックで荷物を多く積んでいたのだから、作業工程がとても多いことがうかがえる。それと、箱に詰められた桃も多いため、重さも加味すると、相当、筋肉にダメージが蓄積するのはあきらかだった。


「何か、お茶でも入れますか?」


「ああ、頼むよ。いきなりですまないな。」


「承知いたしました。では、茶葉は何に致しますか?」


「そうだね。1階のキッチンの3番目の戸棚にあるほうの紅茶にしてくれ。それと、一つ、休憩用にとってあった栄養補給用冷え冷え饅頭で頼むよ。」


「承知致しました。栄養補給用冷え冷え饅頭でございますね。少々お待ちくださいませ。」


そう返答した私はサッと身をひるがえして、現主人が普段使っているキッチンの戸棚の方へ向かった。


5分後。


「申し訳ございません。今お届けに来ました。」


少し時間がたってから、彼女が戻ってきた。いや、変化はあった。しかし、それも誤差の範囲内だ。彼女のメイド服の汚れが少々目立ち、少し焦ったかのように目が泳いでいるような様子だが、一旦落ち着こう。一旦頭の中を整理して。


「いや、それほど待ってはいないけども。その服の汚れよう。何かあったのか?」


彼はそう言って、こちらの様子を少し心配そうに見つめる。当然の反応ではあるが慣れない反応のためか、少し挙動という反応が遅れてしまった。


「はい。おっしゃる通り、異常事態が発生いたしましたので、その対処を複数の工程で行っておりました。」


「ほう?それは何なのだね。野菜泥棒とかだったら、私が...。」


「...いえ、侵入者等の泥棒ではありませんので、安心をしてくださいませ。それと、野菜泥棒をする動物が相手ではないことをあなた様は予測しておられるので、それが原因ではございません。」


..では、何が原因なのか。それは考えなくても、私は分かってしまっている。しかし、これを今、服装が少し汚れてしまっているのが目立ち、顔の表情が無表情を保ちつつあるが、口の口角が少し吊り上がり、少々、肌の色が赤くなっているような...?


「あなたの書類の山です。それが崩壊しました。」


彼の口があんぐりと空いてしまった。まあ、衝撃を受けるのもわからなくはなかった。彼の今まで気づいてきた書類の山の数々が一瞬にして崩れてしまったのだ。


「分かった。今すぐは無理だから。後で片付けよう。今優先すべきことは桃のやつを指定場所まで運ばないといけないから、武装トラックの運転は儂がやろう。お前さんはコンテナに乗って政府の警備ロボットが来るかどうかを見張っといてくれ。」


「...はい。そのように致します。マイマスター。」


...私は彼と共に、彼が所有するトラックの荷台に荷物を載せ始めた...。


...暫くして、夏中の依頼主のとある工場の中で二人の人物が顔を合わせていた。一人は髭面の頭に白いタオルを巻いている中年の男でありもう一方はそれより年齢が上で現在腰が痛いほど老いている白い髭面爺の儂である..。


...そんな儂は今、依頼主に製品を渡した後、依頼主である彼、いわば儂の上司である、と話している。そんな彼はいつも通りのにこやかな笑顔でにへらっと胡散臭い薄ら笑いの笑みを浮かべていると、これもいつも通りのマシンガントークで早口で要件を述べた...。


「やあ~~。いつもいつも、時間通りに届けてくれて助かるよ。...今、働けるの爺さんしかいねえからな。この間もうちのところから若い衆がみんな都会の方で一攫千金を狙って仕事を探す始末だしな。ついさっきまで商店街で雑貨やっている月山の頭も従業員に今月中に残業代が支払えない、ってぼやいていたよ。いやはや、不景気が重なって様々な物の値段が上がっているから、こっちの従業員の給料や事業の投資金額とかのやりくりが大変だったから助かったよ~。..いや~、本当にありがとうね?」


...目の前の彼は目の笑ってない業務用のにこやかな顔でそう言い切ると、一旦言葉を切ってから、一つの茶封筒を持ってきて、ポンッとこちらに渡してきた...。


「..えっ??」


「...実は、トラックが横転した際、..ちょ~~っと、トラブルが発生しちゃったんだよね?だからさ...。」


..."ごめんだけど、ちょっと大変だけどもそのトラックであっちの方助けてくんない??"、と彼はまるで、この仕事が終わりではないかのように変わらないにこやかな笑顔で追加のタスクを無常にも渡してきたのだった...。


「...本当に、いいんですか?この仕事、本当はあの人の従業員がやるのでは?」


..そう、私は目の前の現マスターである老人に常識的であろう疑念を言葉にしたのだが、彼はその疑念には苦々しい表情で低い声でうなりつつ、言葉を選び始めたのか重々しい雰囲気で疑念に答え始めた...。


「..そう言いたいところなんだが、あちらさんの従業員、人少ないんだわ。」


「...えっと、すみません。マスター。それはどういう意味でしょうか?」


...正直、先ほど彼が言っていた解答が頭で理解出来なかった。人が少ないとはどういうことだろうか、現在、私の頭の中にインストールされている基礎的なデータベースには労働人口上の問題はなく、むしろ、無職の割合は少ない状況だ..。


...そんな私の疑念を察してか、目の前の老人はめんどくさそうに頭をぽりぽり掻きながらも、分かりやすく説明を足していく。


「..要はこの田舎じゃあ、正直な話言うと、まだお前さんは全体見て分んないと思うが、この場所にはジジイとババアしかいねえんだわ。いや、都市の近くに行けば少しは若い奴らがいるんだが、わざわざ、こんな業務請け負う企業はいねえし、そもそも給料低いから求人サイトにも載せられねえんだわ。」


...そもそも求人出せるほど、あちらもお金がないし、そもそもそういう所に求人出せる条件を満たせてないのだが、と目の前にいる老人はそう呟くと眉間に皺を寄せながら、右手で眉間をつまみながら、苦々しい表情で一旦、話を切った..。


「...はあ。それでは今までその依頼先ではどうやって個人の生活費やこの企業を維持する資金を得ているのですか?今では、企業先行投資制度で結構資金が得られるという情報を目に出来るのですが?」


...というか、そもそも従業員雇えるほどの資金があるのですか?、と言いたげな表情で彼女は右の座席に座る目の前で未だに眉間を苦々しい表情でもんでいる老人に問いを投げた。その問いに対して老人は未だに苦々しい表情で口を開き、その質問にゆっくりと答える..。


「まあ...、それはそうなんだが、いかんせん、まず、ここは交通の便も車しかないし、人もいないから、こんなトラック運転する物好きいねえんだわ。さらにその資金を得る前提条件、あそこ満たしてないしな...。」


"...だって、若い奴らはもう車やトラックなんて運転しねえからな..."、と彼はそう小さく呟くと、車の鍵を鍵穴に刺して、トラクターの車体のエンジンを鳴らしていった..。これが、セミの鳴き声が聞こえる中に起きた夏のとある日の出来事だった...。



献立が書けないです...。

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