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第7話 田舎爺、欲張り塩鍋味による料理本

1年経ってしましました...。すみません...。

..都市にいると、人混みの中で、博士と一緒に出掛ける際に、博士から、このような独り言を漏らしていたことを思い出す...。


"...●●、少し話を聞いてくれないか...?"


"...博士...、どうかしましたか?...何やら顔色が優れないようようですが...。...もしや何か体調に異変が..??"


"五月蠅い、冷たい、苦しい、というような苦しみが体中から流れ込んでくる...。突如として海の中でもがいても、身体に重圧をかけられ、呼吸困難な状況に陥っているような感覚がこちらに大きな波として押し寄せてくるんだ...。"


"...それは何かの比喩でしょうか...?それとも、ご体調が優れないのですか...?〇〇博士??"


そう私は博士の額に手を当てて、体温を測るための目にパーツ機能としてある"体温測定機能"を起動し、同時に手にある"身体調節機能"と"ナノマシン機能"を起動する...。博士の身体には何の異常もなかった...。


..そして、私は手を頬から離して、その結果を伝えた...。その内容について彼は額に人差し指と親指を当てて皮膚をつまみながらうめくように言った..。


"...いや、ただの独り言だ...。つい研究の際に徹夜を3日分繰り返してテンションがおかしくなってしまっていた...。"


彼はそう言うと、自身のデスクにある椅子に腰かけて、私に向くと、口を開いていき...。


"グぅ~~~"


...どうやら朝に何も食べてなかった影響か、人体の空腹のサインが出たようだ...。


"...博士...。やはり、栄養ドリンク、ゼリー等の摂取による空腹の度合いには限界があります...。いいかげん、食物繊維等の栄養素が多く摂取できるスープ系等の料理を推奨します。"


"..えっ?!..いやいや、私は今日のコーヒーノルマは達成しているし、必要はない...。それに私は仕事に追われているんだ...。君も分かるだろう?だから...。"


"それは愚者の理論です。博士。"


"まだ必要部分を言ってはいないだろ!?" そう博士はそうむくれた表情で反論を行った...。しかしながら、ここではらちが明かないと思ったのか、博士は溜息を一つつくと...。


「...やっぱり何か腹に入れよう...。」


「..承知いたしました。では、いつもの席で朝食を用意いたしますので、少々お待ちください...。」


"ああ、頼む..."、と博士は力なく言い、彼はいつも朝食を食べている席についた...。


そんなこんなでこのときの博士とのやり取りは終わってしまった...。


しかしながらも...。私は...。あなたを...。絶対に...。


「...やっぱり、夢でしたか...。」


...一人でにそう呟き、私は横になった新しい身体を起こす...。自身の身体は前のものとは違い、少々、この家の持ち主自身の趣味が現れている...。まあ、以前の身体と似かよったところがあり、落ち着くのが事実だ...。



今の私に関する身体はスラリとした20代の女性らしい曲線を描いたモデル体型のような外見で出るところは出て、引っ込むところは引っ込んでいる印象を一部を除いて持っている。そして、その一部代表であるバストが中々のEカップとなっており、ヒップの方も今の体型が砂時計型だからか、結構大きい...。


「...何がとは言いませんが、前の博士と似たような骨格と体型で身体が動かしやすいので関節辺りの部品も異常という支障がありません...。..おじいさんに感謝せねばなりませんね...。」


そんな一人よがりの感想を零し、私はおじいさんが用意してくれた布団からはい出てきた...。


..20分後...


「...よし...。いつも通りの旨い風味だな...。これで行くか....。」


私は根菜類の野菜と豚バラ肉を鍋に入れて、醤油を50mlくらい小ぶりの計量スプーンで取る...。他は自身の判断で材料を入れていき、鍋に水を入れていき、火力調整した窯で熱を鍋にかけていく...。


"グツグツッ..."、料理中に鍋の中身が煮える音がする...。いつも使っている古い鍋ではあるが、やはり、黒くなっている部分や中古で買った思い出も含め、今では重宝した家電となっている...。


"プシューッッ!!"


おっと...、ケトルのお湯が沸いたようだ...。その音を聞きつつ、私は鍋の様子を一瞥しつつ、ケトルの方に姿勢を向けて、空いている右手で取って、付近に置いてあるあらかじめ具材が入った2つのお椀にお湯を注いだ。


「...ふむ。これで何とかいつも通りだな...。むっ。そろそろ、あ奴が起きてくる時間か...。」


付近にあるタイマーの時間を見ながら、火の調整をしつつ、料理の盛り付けを完成させていながら、私は現在の猫耳がカワ(・∀・)イイ!!アンドロイドのもとへと出来上がった配膳を持って向かっていった...。


「..博士、おはようございます...。ふむ...。このお盆は...。」


彼女はそう見ていれば、こちらにやってくる彼女の姿が見える...。...服は私がいつも着用している白ワイシャツではあるが、パンツについても彼女の要望でコンビニで女性用の黒い下着を買ったのだった...。


彼女曰く、前の主人とともにいた際に来ていたらしいが、まあ、私にはどうでもいいだろう...。


「おはよう。よく眠れたかね...?人間用睡眠充電システム機能の調子は良好みたいだな...。」


成功していてよかった、と私は口から言葉を零し、向かいにいる彼女に向かって机を挟む形にはなるが、お盆を彼女のほうにむけて置いた。


「おはようございます、博士...。昨晩はあなたが点けてくれた機能によって100%、私が元々所持していた多機能が使用可能になりました。」


「ふむ?それは...、ある意味で良かったかもしれんな...。なにせ、修理した際、君が他の機能の詳細が分からず、というか読めなかったからね...。」


..そう、修理した際で多機能のコードを読み込もうとしたが、正直読み込めなかったのだ...。しかし、現に彼女は私の知らない機能を多く持っており、その能力値が未知数である...。


..私は決心した様子で顔をあげて、彼女の方に向き直り、口を開いた...。


「...君の他の機能を見ようとしたとき、私にはコードが暗号化されていたため、今まで読めなかったのだけれども、今の君はその機能が使えるのだろう??ちょっと見せてくれないか?」


「すみません...。私の持つ機能はそこまで多くなく、この機体には多数戦闘技能、特殊科学技術分析機能を有していません...。なので、あなたのご期待には添えかねます...。」


..彼女はそう言い零し、肩を落としながら、うつむきつつ、小さな声音で返答をした...。


私はその返答に対して、"..そうか.."、と彼女と同じ声音で返答をしてそのまま口をつぐんだ...。


だが...。


「...しかしながら、私は家事万能型人工知能が持つ機能は高水準で持っていますので、その部分は安心してください。また、対人用戦闘機能は警備型と同じ機能を有していますので、そこも心配ありません。」


彼女はそのように付け加えて返答を返した。彼女の方を向くと、その目は潤むように青く澄んでいて、しかしながら、その目は真っすぐに信念があるかのような表情でこちらを見据えている...。また、猫耳と尻尾はピンッと真っすぐに伸ばされ、嘘はついていないように感じた...。


「...分かった。...改めて、これからよろしく頼む...。」


「はい。よろしくお願いいたします。」


..私は彼女に握手を求め、彼女はそれに応じて互いの手を握り返した...。ともかく、これからは二人で協力して、生きていかねばならない...。さいわい、工具箱があるので修理できるだろうし、その"つて"もある...。


しかしながら...。


...せっかく作った朝食冷めてしまったな..、と一人思ったのは秘密だ...。

Q. 夏、食欲落ちないでしょうか?


ーA. 黙って、アイスを食いなさい。

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