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第2話 田舎爺の献立、ジャガイモすき焼き

人間は誕生を死を嘆くのではなく、誕生を嘆くべきだろう。


----シャルル=ルイ・ド・モンテスキュー(哲学者)------

年をとってから都市部のほうにはたくさんの人が集まっていくのは昔からよくあることだ...。集まる理由は仕事だったり、都会にあこがれを持つもの、自身の学びのために引っ越すもの、単に交通のインフラがいいから、などなど様々な意見に分かれる...。


私がそんな都会に行くことはもう30年前行っていた仕事上の都合や海外出張に向かう際に乗り物に乗ることぐらいであった...。


...店主から聞けば、そんな都会のごみ捨て場ですでに壊れていて今すぐ修理が必要なロボットは見つかったらしい...。




老後になってからの退職金は30世紀初めになってから、その制度がなくなってしまったので、現在は教授の職務を辞めて、専門で行っていた高性能AIの修理とそれに関する工業(主に近くにある農家から依頼される農業器具)の修理を主に行っている...。


...家に帰ってからというもの、私はその地下にある工房でその壊れた高性能のロボットが横たわっている...。


そのロボットのパーツの破損部分が腕にある関節部分の欠陥、足の関節部分では"機械喰い"にやられたにか、足の大部分が大きく破損し膝上しかない...。それ以外でも胴体にある右脇腹辺りが大きく、破損し、ロボットを動かす導線と露出した場所から点滅していたであろう電気回路が確認できる...。


...また、頭脳体にあるところでは破損したパーツがあり、導線がはみ出ているので、導線の交換と半導体回路等に対する修理が必要だ...。しかし、この部分にある主の高性能AIの部分は保護カプセルに守られているからか、形質は斜めの楕円であり、人の脳構造と大体同じような形で作製されている...。

しかしながら、その部分に関する破損部分は不自然なほどない...。まるで、ここだけ重要な部分は体は飾りだと言っているようなもんだ...。


「...ふむ。ここまで製作者のフェチが漏れているものも珍しいな...?それとも、資金難で体のパーツを材質、構成の問題点を無視したのか...?」


そう、このロボットは頭脳である高性能AIと思われる演算装置が搭載されているのにもかかわらず、体の材質が当時、それよりもかなり安価で買えるプラスチックで構成されているのだ...。


もちろん、当時、それによる影響は大きく、材質劣化に関しては、他のプラスチックよりも長持ちしない、熱耐性があまりないこともこちらの業界では有名だ...。今時、こんな材質でロボット作りを行うことが物珍しいともいえる...。


しかも、問題点はそこ以外にも体部分の構成に関しても、基礎部分であるロボット製造に関する10の原則にも従っておらず、まるでそれらを無視した作りになっている。しかも、高性能AIが搭載されている頭脳体の部分においては、それとはけた違いのレベルでの費用をかけた構造にするためか専門にしかわからないが、高い技術と労力が見える...。


まさか、これは素人が作ったのか...?だが、このつくりは流石に素人ではなく、頭脳体においては、その専門に沿った製造で作っている...。


そのチャレンジ精神はいち人間として称賛に値するが、ここまでの費用面の問題があったのにも関わらず、なぜ、この人工知能を作ろうと思ったのか...?




...まあ、私には関係ないが、開発者が生きていたなら、是非とも、その理由を聞き出してみたいものである...。


しかし、この頭脳部分だけ無事となれば、他の体に関するパーツを全部、それに関する部分も変更すればいいだけだ...。さて、体に関する腕や足、胴体、頭部分を変更に対する材料を話題の防弾、耐熱が高性能な服の合成プラスチックにしよう...。


そんな感じで構成パーツを通販で買い漁り、次の日から作成し始めた...。最初はこのロボットの構成部分から作り始め、開発された頭脳部分に合わせるように人間型に変更した...。この皮膚に関する部分は人間に近い柔らかい人工生体皮膚を使い、作成した...。


...それから3日後、やっとこさ修理が終わった...。肌はみずみずしく、色白い。そして、やはり男の性といいますか...。まあ、息子はいるし、何なら癒しが欲しいのでペット型にも走ったといいますか...。趣味に走り、ケモミミ属性の女性体で作りました...。


ケモミミ部分は猫耳を意識し、内側と外側に関するフサフサ毛を人工生体毛質を使って、柔らかい材質を誇っている。そして、女性なので、スレンダーでボンキュッボンな魅力的な体部にするために胸部はE~Hにしている。あと脚に関しても美脚にしている...。瞼も二重で美しい美女となってしまった..。


さて、これに通販で買ったメイド服を着せて完成だ...。決してメイドが欲しくてやったわけではない(?)...。電源のほうは背中にあるコード部分ではなく、太陽に関する光とアンドロイド用の液体や固形の食事でエネルギーを確保できるように改良してある...。これで大体の部分は大丈夫だ...。


あとは起動してからのコイツの挙動を確認するだけだ...。


...それから、電源を起動して、少し時がたち、彼女は目を覚ました...。

じいさんが趣味に走りました...。

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