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8.精霊の庭

「お待たせしました。ライモン、一緒に行ってもらいたい場所があるのですか、すぐ行けますか?」

はい、と返事をして椅子から立ち上がろうとしたら、気がついた。

あれ?目線が変だ。

また少し背が伸びたかも…

今度は中学生くらい160センチくらい。ドレスが短くなりましたね。せっかくステキなドレスを着たのに…

ルキナとブルーノに待ってもらい、身支度をやり直しです。


ドアの前で待つ2人。

「背が伸びていたな、どうなってるんだ?ラス様は。」

「こちらの世界の時間に適応し始めているのかもしれません。本来の姿に戻るのも時間の問題かと。」

「しかし、記憶がもどらないのは困ったものだ。ブルーノの愛しのラス様は未だ戻らずか…」


「気配は近い感じがしますが、今は容姿も幼いですし、同一人物とは思えません。」

「ふーん、じゃぁ記憶が戻るまで俺の側に置いても問題ないな♪」


え?まじですか?そんな顔をしている。

「ルキナ様、まさか幼児が好きだったとは…」

「まさか、俺も可愛がっていたあの猫だぞ!猫が転生して俺に会いに来たと思うとサイコーじゃん!」

「その顔、ライモンには見せないでください。素顔がダダ漏れですよ。ルキナ王子。」


「わかってるって。ライモンって可愛いな。大丈夫、ラス様が戻ってきたら返してやるから♪」

ブルーノから血の気が引いていく…



ルキナは、この国の第三王子。兄2人がいるから、自分は政治ごとから身を引いて騎士団を率いている。ブルーノはルキナの先生だ。ただブルーノの方がかなり若く見えるのは、鏡の中にいたから、時間の流れが違うため。幼いルキアは大人になりブルーノは年を取らない。実際ブルーノは300年以上代々国に使えている伝説級の魔道士だ。



保護するためにも、王子の側にいたほうが安全だと判断したい。とりあえず、『聖霊の庭』につれていかなくては。あそこには、集めた石のカケラとレリーフがある。何か思い出すかも…


「ブルーノ様、準備が整いました。」

侍女の声が聞こえ中に入ると、ライモンが窓際に立っていた。

ラスとライモンの影が重なった気がしたが、気のせいか。

「また違うドレスもお似合いです、ライモン様。」

ルキナが話し始めた。

「かなり雰囲気が変わったのですが、何か変化はございますか?」



「ステキなドレスありがとうございます。目線が高くなったくらいで、なにも…」

申し訳なくて、俯きながら答えた。

皆んなはライモンではなく、ブルーノの知っているラス様が戻ってくるのを望んでいるのに…すみません。


「可愛いから、美しい少女になりましたね。」

破壊的に美しい笑顔がある。ルキナはニコニコしながら手を取ってきた。

「すこしお散歩はいかがですか?この城には『精霊の庭』と呼ばれる部屋があります。緑も多く癒やされますよ」



また別のドアの前についた。

廊下の真ん中、普通の扉だ。

「お待ち下さい。いま開けます。」

ルキアはドアに右手をかざすと、指先に集中する。魔法陣のような模様がでてきて、右に左に不規則に回している、カギを開けているみたいだ。

ガチャ、という音と、扉が開き始めた光りが見えた。

「魔法で閉じてあるんです、特定の魔法陣が鍵となり解除します。何もしないと、ただの控室ですよ。」

ブルーノの説明を受けながら部屋に入った。



部屋というか、森じゃない?

広すぎる!これは鏡の中みたいなかんじ。

風もあるし、香りも、緑なんですが!

小道にそってあるくと白い神殿が現れた。

中は教会のような高い天井に、ステンドグラスから降り注ぐ光で神々しい。


「こちらは、古くからあるレリーフです。こちらをご覧ください。」

建物の一番奥にあるレリーフに案内された。

髪の長い女性が膝まついて祈っている。

次は空が割れて女性が泣いている。

3枚目は大部分のレリーフが割れて読み取れない。

4枚目、地面にある巨大な半円に剣や槍がたくさん刺さって後ろの大きな樹に天使が降りたつ。

最後5枚目、女性を中心に人々が喜び合う。


「書物や文字、伝承はありません。しかし、ここに入る方法は代々伝わっているのです。ライモンも気づかれたかもしれませんが、4枚目の樹は鏡の中です。そして私は2枚目を実際に見た。」

ブルーノはレリーフをなぞりながら真剣な顔をしている?


そして、

「1枚目の女性は貴方ですよ、ライモンではなく、ラスとして立つ貴方。」

振り向きざまに目があった。

「私……あのっ、よく覚えてなくて…」

よく分からない。

展開が早すぎて…追いつけない。

「先生、ライモンが混乱しているぞ。ラスを取り戻したいのは分かるが、早急すぎたんじゃないか?」

ルキアのフォローがあったが、森の樹木が風にゆれている音しか入ってこない。


なんだか音が遠いいかもと思ったら、白いモヤに包まれて、あっという間に何も見えなくなった。



「ライモン!!」

手を伸ばしたが届かなかった。

ライモンがいきなり円形の白い光に包まれた。

そして一瞬で…消えた。

「ラスっ。どこに……」

神殿の周りを探したがいない。置いていくわけにもいかず、森の中を手分けして探すことにした。

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