4.ワタシはだれ?
ピンクの石は涙型になっていて、透明で綺麗だった。
力の欠片はワタシの一部であり、力が込められていたらしい。ある時に何かが起こって、バラバラに散ってしまい、その1つをずっと預かっていたと話してくれた。
「ブルーノさん、ラスって名前なんですが、記憶を思い出すまで違う名前で呼んでいただけませんか?」
部屋にある大きい鏡に向かって、自分を眺めながらお願いしてみた。
「なぜ?」
ブルーノのキレイな顔の眉間にシワが押し寄せている。
「呼びなれてないし、前世が猫だったからその時の呼ば名のほうがしっくりくるというか」
さらにキラリとメガネが光って、怒られそう。
「ラスって意外呼びたくないんですが、あなたがそうおっしゃるなら。ちなみにその猫の名前とは」
「ライモン」
名前を伝えたとたん、彼の目が見開いた。
椅子から立ち上がり、片手を顔を多いながら天を仰いでいる。
はぁぁーと盛大なため息もついて。
「よりによって、あのライモンとは。」
「しってるの?」
その猫は、いつの間にか古城に住み着いた猫で、こちらの世界にいたらしいが、用事がありゲートを通るときに一緒に抜け出してしまい、しばらく一緒に住んでいたと。
「ライモンだったってことは、なでなでしたり、一緒に寝たり、私の愚痴や会話もすべて…」
顔が真っ赤だ。
「でも、でもっ!あまり覚えていないんです。ただあったかかったなーって。たぶん幸せでしたよ。猫の前も、鹿だったり鳥だったり虫くだったり。なんか大きな樹だったような感じもあったし。」
「人だった記憶はありますか?」
「女の子だった記憶はなんとなく。15才くらいで学校で授業を受けているのは覚えています。」
その前は?と聞かれたが、覚えてない。
ラスは、その女の子に当てはまらないらしい。
かなり前の人物。聞いたら話してくれるのかな?
鏡を見ながら考え込んでいたら、あれ?なんか大きくなってない?10才くらいの少女がいる。
伸びすぎた髪は整えてもらっているが、なんか変。大きすぎて足元まであった白いワンピースを着ていたはずなのに、ひざ丈くらいになってる。
カケラ1つだで成長しすぎじゃない?
あと何個あるのよ。全部見つけたら記憶も戻るの?何の記憶かわからないのに…
鏡に手をつきながら、まじまじと見る。
10才ほどの外見は、茶色の髪は腰のあたりまであり瞳は黒。特徴的なのは…このよくわからない左手の平にある紋章のような跡。
「ブルーノさんはどうして、私がラスってわかったの?」
「それは、ラスの紋章とこの草原に落ちてきたからです。」ニコニコしながら指をたてる。
よる冷えた夜に、流れ星が落ちてきたんだって。
城から見えたから探しに行ったら、ピンクに光り輝く玉があり触れた途端、紋章をみたと。
「ラスは力を使い果たして、散り散りなってしまいましたが、魂は長い時間転生していたようです。ちなみに私は国家魔道士で、あちらの世界から渡ってきています。」
「ラスって何者なの?」
「ラスは300年ほど前、ご自身の命を燃やして世界を救いました。世界が壊れかけていたのです。私はご一緒に最後の時までいました。ラスは私の分身、力を分けた存在、私の全て。全身全霊をもって此の身を捧げる我が主。って感じでしょうか。」
はぁ、これは答えになっているのか?
まだまだ聞くことは多そうだ。




