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とある先生の教え

 こんな光景を目にしたことがないだろうか。

 仲のいい女子たちが数人集まって、1人の女子をベタ褒めしているという光景。


 昔は、

「女子って自分の方が優勢って思ったら、相手を可愛いって言うんだよな」

と卑下して考えてしまっていたのだが、最近はある筋書きが見えてきた気がする。



 最近はSNSで自撮り写真をアップして人気を集める女子も少なくないが、これは自分が可愛いと思えていないとできないこと。


 私も昔は音楽活動をしていたので、顔を出してSNSをやっていた。

 その時には少しでもマシに見えるよう、角度を変えたり光の加減を変えたりして自撮りしていたものだが、最近は写真加工が簡単に行えるようになって驚く。


 さて、人間が他人を見た際に「見る」場所はいったいどこなのだろうか。


 超絶美人のモデルさんではなく、一般に近い見た目の子の写真に対して、女子はほとんどの場合

「可愛いー♡」

と言う。


「本当はそんなこと思ってないくせに」

「実際はどう思ってるんだか」

「自分の方が可愛いと思ってるくせに」

と考えていたが、それは100%当てはまることではないことがわかった。


 人は、他人を見る際、自分がコンプレックスに思っている場所にしか目がいかないのだ。



 これは私が小学生の頃から先生に言われていた言葉。


「人間は、自分が気にしている場所を見てしまいます。鼻が気に入らない人は相手の鼻を見てしまうし、歯並びが悪くて気にしている人は相手の口を見てしまう。それは相手にとっていい印象ではないので、相手の目を見て話せるように意識しましょう」

という教えだった。


 その時は、へぇ、としか思っていなかったが、年を重ねて美意識が芽生えた時、理解した。


 私がコンプレックスに思っている場所はどこだろう。

 ありすぎてわからないので、逆に気に入っている部分はどこだろう。

 

 そう考えてみると、『目』だった。


 だから私は人と対面して話す際、目を見れないのか……ということと、これとは別問題。


 そして、気になる場所は年とともに変化することもわかった。


 子供の頃は、ちょっと上を向いた鼻が嫌いだった。

 だから人の鼻ばかり見て、鼻の穴が見えないのが羨ましかったし、横から見て鼻の穴が下を向いている鼻を綺麗な鼻だな、と思った。

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