05 そんな反省の物語
「それじゃあうちからいくで。ええな、ダバル?」
「わかりましたよ。」
(これ以上テニカの小言は聞きたくないからな…)
「なんか余計なこと思ったやろ、今。」
「そ、そんなことないですよ。(なくもないけど)」
「ん、そうか。じゃあいくで、」
来た!これが第一人称{主人公}の特権、心の声だ。
相手には伝わっていなくても、嘘をついてはいないことになる、か?
とにかくこれで、第一人称の力を使って、俺TUEEEの物語が…
「なんかさっきから変なこと考えてるやろ。」
テニカの直感により、始まる前に終わった。
「もう、早く自己紹介をしましょうよ。」
ノナさん、ナイス仲裁。何とか水に流せそうだ。
「そうやったな。うちはテニカ、セカンドネームは堕落した闇や。
元スポーツトレーナーの中でも、メディカルトレーナーをしてたな。」
「じゃあ、最後いきますよ。俺はダバル、セカンドネームは蒼き疾風。
元サラリーマンです。よろしくお願いします。」
「よし、これで全員自己紹介が終わりましたね。」
「とりあえず…寝ましょうか。」
「僕たち、自己紹介で6時間使いましたね。」
「ああ、なんでだろうな、チェド?」
「なんで僕なんですか。」
慣れたような手つきでテニカの前に正座し、こっそりつぶやいた。