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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

そこそこ強い傭兵の気ままな旅

作者: ダークネスソルト

 目を覚ますと、枕元に置いてある敵意感知の魔道具を空間魔法で亜空間にしまい、日課のラジオ体操をする。


 ラジオ体操が終わったら、部屋を出ていつものようにお任せランチ3倍を頼み、食べ終わると代金を支払い、依頼を探して傭兵ギルドに向かう。


 傭兵ギルドに着いたら、依頼掲示板とにらめっこをする、暫く良い依頼が無いか探していると。盗賊退治の依頼を見つける。内容としては依頼主は領主で成功報酬一人金貨2枚で盗賊の持ち物は全て傭兵の物というかなりの好条件。出発は今から3時間後。十分間に合う。そうと決めたら、受け付けに行き傭兵ランク6の証を持って、依頼を受ける。


 受け終わったら、ネズミ型魔物使い魔に盗賊団の下見をしろと命令し、3時間の暇を潰すため、市場に行く。

 市場で気の向くままに屋台の料理を食べ歩き、露店や武器屋などで掘り出し物がないか鑑定しながら見て回る。2時間ほど歩いていると露店で銅貨2枚で売られていた寂れた指輪を見つける。鑑定してみると身体能力強化小と魔力強化小のついた金貨2枚にはなりそうな魔道具だった。ラッキーと思いながら寂れた指輪を買う。買い終えると頃合いを見計らったかのようにネズミ型使い魔が盗賊団の様子を教えてくれた。それからネズミ型魔物に盗賊団について教えてもらいながら簡単にどうやったら一人も逃がさずに殺せるか作戦を考える考え終わったらそこそこ時間がたっていたため、急いで盗賊退治の依頼のため、傭兵ギルドに向かう。


 傭兵ギルドにつくと30人ぐらいの傭兵が集まっていた。見た感じランク2か3がほとんどで、数人のランク4と一人だけランク5が混ざっているという感じだった。それから少し待つと受付の人が来て、盗賊退治の説明を始めた。


「皆さん、今回は盗賊退治の依頼によくぞお集まり下さいました。つきましては、今回の依頼を取り仕切るリーダーとして、傭兵ギルドはランク5冒険者パーティー白騎士ガイルを推薦します。もし、不満があるようでしたら手を挙げてください、・・・・・・・いませんね、では、ガイルさん後はよろしくお願いいたします」



 受付の人がそう言い終わると立派な白色の鎧を着た20代前半の位の好青年が現れる。

 彼は皆の前に立つと同時に自己紹介を始めだす。特に興味もないので半分聞き流しながら彼について考察する。

 受付の人はランク5と言っていたが見た感じの強さはせいぜいランク4上位程度の強さだ、近くに彼のパーティーメンバーらしき人がいるから多分彼はパーティーでランク5として認定されているのだろう。彼程度の腕前で今回の盗賊退治のリーダーが務まるか?使い魔の情報じゃ、盗賊の頭はランク6の強さを誇るぞ。

 大丈夫か?


「では、私の自己紹介も終わったところで作戦の話に入りたいと思います。今回の盗賊退治といたしましては、突入班、清掃班、監視班の3つに分けたいと思います、突入班は少数精鋭で敵の頭及び側近を狙い殺します。清掃班は主に多数で盗賊の下っ端を殺すとともに捕まっている人の救助や盗まれた財宝の回収を行います。監視班は盗賊のいる洞窟の見張りをして逃げ出す盗賊がいないか確認してもらいます。それでは、何か質問はありませんか、なかったら、3つの班に分けてそれから班ごとに作戦を立ててもらいます」


 彼の作戦自体は別に悪くはないが、突入班に俺が入らなければ火力不足で盗賊の頭を殺せず逃げられてしまうか返り討ちにあって殺されるだろう、それに、あの盗賊団は思いのほか頭がいいのか用心深いのか、しっかりと、逃げ出すようにいくつか穴を掘ってあるから、よほど、探知能力が高くない限り監視班は意味がなくなる。

 そうなると俺は監視班が一番いいかな。そもそも俺が突入班に行ったら他の人の手柄がなくなってしまう。

 そうなると後々報酬で超もめるから嫌だしな。


「え~と、次、監視班をする人」


 俺はその言葉を聞き手を上げる。

 一応周りを見渡すが俺以外誰も手も上げてなければ、声も上げていない。ようは俺一人か。都合のいい。


「はい、では、決まりました、突入班6人、清掃班23人、監視班1人という、班決めとなりました。では、早速盗賊退治に出発しましょう、作戦は各班移動中に考えてください」


 ほんでまあ、盗賊退治のために盗賊の根城の洞窟まで行くことになる、移動時間は大体1時間、俺は誰とも班を組んでいない為一人であったが、一人は慣れているし、誰も一人で監視班というのに文句を言ったりせずに特に何事もなく盗賊の根城である洞窟についた。


 洞窟につくと、リーダーが皆を鼓舞し盗賊の根城に突入していった。


 もちろん、俺は監視班としての役割を果たすため、使い魔のネズミを隠し通路や隠し穴に配置し、逃げ出す人がいないか監視する。


 10分ほどたつと隠し穴の一つから逃げ出そうとしている盗賊を見つける。誰か確認すると案の定というべきか盗賊の頭と側近2人であった、多分強さ的に考えれば突入班をあの3人で皆殺しにできるぐらいの強さはあるが、そんなことをしたら危険度を上げられてもっと強い傭兵が来て殺されるというのを理解しているのだろう、だから、逃げる。賢い選択だと思う。少なくとも俺がいなければ逃げ切れていただろうに。


 俺は素早く3人を殺すため一時的に変化の指輪を使って2メーターの巨漢に変化させている身体を元の1メーター50の身体に戻し、身を縮めて、俊魔の短剣を手に持ち、空間魔法で相手の背後に短距離転移をする。

 背後に転移したら、盗賊の頭の心臓を一突き、驚いている側近の一人に瞬歩で近寄り心臓を一突き、そして、手に持った俊魔の短剣をもう一人の側近の心臓に向かって投擲して殺した。

 一応全員死んだか確認するために、首を俊魔の短剣で切る、完全に死んだのを確認したら。盗賊の身ぐるみをはぎ取る。剝ぎ取った戦利品としては、白金貨5枚、大金貨26枚、金貨数十枚、盗賊たちの身に着けていた、魔法剣が3つに、魔法の防具が7つ、魔法の指輪が18つ、どれもさほどいい品ではないものの全部売れば、白金貨2枚は固い。

 中々の戦利品に頬を緩ませながら変化の指輪を使い2メーターの巨漢に変化しなおす。

 死体は首を落として残りは使い魔のネズミのエサにした。

 もちろん生首と戦利品は全て空間魔法の亜空間の中だ。

 そして元の場所に戻り10分ほど待つと、突入班、清掃班ともに戻ってきた。ただ、あまり良い様子ではない。多分ろくな戦利品しか得られなかったのと頭を逃がしたのが原因だろう。

 そんな事を考えていると八つ当たりのように一つのパーティーがいきなり突っかかってきた。


「おい、あんた。どうせお前はここに突っ立っててろくに仕事をしていないだろ、お前の分の報酬も俺らによこせ」


 随分と身勝手なことを言い出すが、ぶっちゃけ金貨2枚程度はくれてやってもいいしやろうと思えば力ずくで黙らせることもできるか、こっちにリーダーの彼が向かってきたので、せっかくだし彼の判断を見てみようと思う。


「おい、やめろ、苛立っているのは分かるが皆一緒だ、そもそも、俺達は盗賊退治の依頼に失敗したんだ、報酬は貰えないだろ」


 ・・・・・・


 リーダーの言葉がその場の空気を重くする。


「一応言っとくが、盗賊の頭と側近は俺が始末したぞ」


「なに、それは本当か」


「ああ、本当だ、証拠はこれだ」


 そう言って空間魔法でしまっておいた生首を取り出して見せる。


「これは、すまない、鑑定させてもらう、鑑定・・・、本物だ、本物の盗賊団の頭の生首だ」


 その瞬間大きな歓声が上がった。

 失敗したと思っていたのに成功していたのだ、まあ、無理もない、そのまま、騒ぎ立てながら彼らは傭兵ギルドに戻った、そして傭兵ギルドで金貨2枚を貰うと、そそくさと武器防具屋に行き、戦利品を売り白金貨2枚と大金貨3枚を手に入れると宿に戻り、日課である武器の手入れをして、本を読み、魔法の練習をして夕ご飯を食べて、近くの銭湯でお風呂に入り、宿に戻り使い魔達から今日の情報を経て眠るのだった。

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