やっぱ同い年に限る(短編、蓮視点)
蓮視点です。いいネタが思いつかずに書いたので、VRMMO?なにそれ美味しいの?って感じになってます。
世の中には多くの女性がいる。顔が綺麗な女性もいれば綺麗じゃない女性もいる。だけど、どんな女性でも我が社のスキンケアやメイクがあれば……って宣伝してる場合じゃなかったね。
俺の名前は市原蓮。親が化粧品会社を運営しているお陰で恵まれた環境で育っている高校2年生。
「おい、蓮。うちのババアがお前を呼んでるぜ」
最近の悩みは友人の婚約者であり、19歳年上のお姉さまから気に入られたこと。どうやらそのお姉さまは男らしい男じゃなくて、線が細い美人系の男が好みなんだとか。
稔は三兄弟の末っ子だけど、兄達とは腹違い。今のお母さんは小柄で顔が小さい美人さん。その関係で蓮も小柄で下手な女の子よりも可憐で可愛らしい子だったけど、最近じゃ背が高くなって男らしいイケメンになっちゃって。少々お父さんに似てきたせいか、稔の婚約者のターゲットが俺に向いてきた。
「俺は行かないよ。行かせたいなら、お父さんに連絡をして正式な手続きを踏んでね」
今にでも走って行きそうな要に目配せをしながら言う。何故俺が護衛付きで学校に通っているのかと言えば、理由は全部お姉さまだ。
「あぁ~ら冷たいことを言うのね、蓮くん。ただ私は貴方とお話がしたいだけよ」
出た、お姉さま。女なのに男のように顔がゴツくて、ねちっこい喋り方が『そっち系』の人そっくり。くねくねしながら喋る所とか本当にそれっぽいなぁ。
「両親に伝えていただければ結構です」
俺が目を細めて笑えばお姉さまは黒色の髪を振り乱して興奮する。般若が狂っているようだが、戸籍上は女性である。
「帰れ!! 許嫁の目の前で不貞行為にはしろうとする女等言語道断……!!」
要は対お姉さま用に呼び寄せた使用人。身長は俺ら三人の中では一番小さく、まつげが長くて目も大きい。声も高くて可愛いから、最初の頃はお姫様のようなイメージだったけど今じゃ少年漫画の主人公のように思える程カッコイイ。
だって、この容姿が武器になると聞いたときからコンプレックスだった顔がよく見えるように髪を整え、女らしく見えるように髪も長くしてそれっぽい制服を着てる。それなのに誰かが危機とわかれば身を挺して助ける。俺が女だったら絶対に惚れたね。
「まぁ、要くん。そんな、私はただお話がしたくて……」
「不貞行為の言い訳がしたいのか!?」
「私には貴方だけよ、信じて頂戴」
いやいや、お姉さま。一応稔の目の前だってことを忘れないでね。と言いたいけど、最近の稔は背が伸びて体も逞しくなったせいでお姉さまが飽きているんだ。
「お前の許嫁は稔様だろう!?」
「あの子は金で買ったの。だから私はずっと好きに暮らすわ」
ふふっ、と言って笑うお姉さまの顔は悪魔に見えた。
女性なのに男子校で人気がない理由、というのは全てこの性格が原因だ。
「この下衆め……」
要が殴りそうになる拳をぎゅっと握りしめて耐えているのがわかる。
そろそろまずいな。
「お姉さま、そろそろ本気で親父に連絡をしますよ」
鞄からスマホを取り出せばお姉さまがため息を付いて「冗談もわからないの?」とぼやいた。どう見ても、冗談じゃなくて本音だろう。
「貴方は何のために稔様に結婚を申し込んだのですか!?」
すると、悪魔は見下すように笑い……
「ゲームよ、ゲーム。恋愛などゲーム同然。どんな方法であっても勝てばいいのよ」
俺は、迷いもせず親父に電話をした。
お姉さまは見た目はそこそこ綺麗な女性です。
でも男にがっつく姿が『ゴリラ』のように見えるので、姿も自然とゴリラ女=オネエに見えてしまうという設定。そのうち深く掘り下げたいなーと。
元ネタがいるのでちょこちょこ生々しい描写はあると思います。
ちなみに、相手の浮気はNGで自分の浮気はOKというのは元ネタの人が実際に言ってることですね。
まだわかりやすい悪として書いてるので可愛いレベルで終わってますが、元ネタはもっとクズですな。