2章 変化
重め回
多分ちぐはぐな所が多々あると思います。
ご了承を。
「どうぞお入りください。」
と、ものすごい不本意です。って言う顔をして部屋に入れてくれた。
「えぇ。ありがとう。突然お邪魔してしまって申し訳ないわ。」
「「「……!?。」」」
ディリアスと執事ズに、すごく驚かれた。
理由はわかるよ。わかるけど、傷つくなぁ。
「い、いえっ!お姉様がいらしてくれて嬉しいです!」
と、ディリアスが凄く焦りながら言ってくれた。
「……今日はどのようなご用件なのでしょうか?」
「そうね。……今日は大切な話があってきたの。」
「話……ですか。」
その場の空気が張り詰めた。
「そう。……私は昨日、天啓を得たの。そして、私は変わったわ。……私が、いえ、ラサール・ヴィランがどれだけ周りの人々に、どれだけの迷惑をかけてきたかという事が分かったの。………だから、その謝罪をしに来たのよ。」
全員が、驚愕した。
言っていることもそうだが、あの我儘令嬢が謝罪をするなんて事があるわけが無いと。
「…………あの、お姉「ヴィラン様。本当にそうお思いですか?」
ディリアスの言葉を封じるように、オリバーが言葉を被せた。
「ええ、勿論。」
「…………また……また、坊っちゃまを苦しめるおつもりですか。」
「どう言う事なの?」
「……私は人間の本質は変わらないと思っています。
………恐れながら、私の意見を申してもよいでしょうか。」
「……えぇ。今だけは何を言っても、構わないわ。」
そこまで、明言してくれると思わなかったのかオリバーは一瞬瞠目した。
「………ヴィラン様の本質は、暴力的なものだと思うのです。人を傷つけることを厭わない。もしくは、人を傷つけていることに気づかない。………そのような、周りを顧みない人が、本当に突然変われるとおっしゃるのですか?……また、持ち上げてから坊っちゃまを絶望の底に叩きつけるおつもりでしょう?」
「人の本質は変わらない……ね。確かにそうかもしれないわ。……普通なら。
私は、人間は絶望して変わりたいと本気で思えば変われると思うわ。」
「貴様ごときがなにを言う?本当の絶望というものを知っているとでも?」
「本当の絶望かどうかは、分からないわ。でも、私にとってあれは絶望だった。
……何回も死んだし、何回も糾弾や追放された。信頼してた人にも何回も裏切られた。
それは、私の言葉や態度がいけなかったんだけどね。
でも、自分を破滅に導いた私の『言葉』は自分の意思ではなかった。
私が行いたいこともそんなことでは無かった。
……そこでは自分の意思を持つ事ができなかった。
自分の言葉も偽物だった。自分の感情をすら偽物だった。
……信じられないと思うけど、自分の持ってるもの全ては人に作られた偽物だった。私に埋め込まれただけのものだった。
運命だって決まってた。
どうしても、私は逃げられなかった。
変わりたかった。……変わらなかった。
でも、私は自分を取り戻せた。
その呪いが終わったのよ。
そこから私は沢山の人のお陰で正気に戻れたの。……私は奇跡だと思ってる。
……だから、それを無駄にはしたくない。やりたいことは全部やるの。
わたしのやりたかったこと1つ目。ディリアスを可愛がりたい。何万回分もの愛情を注ぎたいの。
……うふふっ。やっぱり、私の根本的なところは変わっていないのかも。……周りを顧みないところとかね。」
…………………でもね。もはや、私は私ではないのよ。
たいへんだぁ。
考えるの大変ですねぇ。