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フジ-03

それにしても驚いたなぁ。

コウが宇宙人だったなんて・・・

あんなに似てるから、みんなシェルター以外で生き残りが居たと思ってたんだよね。


でも、残念だな。

わたしは基本的に室内待機だから、あんまり会えないんだよね。


会いたいな・・・


あれ?

なんでこんなに会いたいんだろ?

まさか・・・ね・・・


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今日は外出できる日なんだ。

外出って言っても、談話室でみんなと世間話するだけなんだけどね。

もちろん任務だよ?

オモさんからの依頼で、定期的にみんなに変わったところが無いかチェックするのをお願いされたんだ。

またあんな事件が起きたら困るからね。


あっ、コウだ!


心臓がドクンと1回だけ高鳴った。

もちろん、偽装用の心臓だけど。


いつ見てもカッコいいな!

このままずっとお話ししていたいよ。


あれ?

チセイでは魔法が使えないんだ。

それなのにヒヒイロカネの剣が作れるって、どんなハイテク星なんだろ?


------------------------------


「なんだか人機大戦ってやつを知らないと分からない事が多そうだな。」

「そっか、じゃあお姉さんが教えてあげよう!」


思わず言ってしまった。

こんなチャンスは滅多に無いからね!

それから、人機大戦についてわたしの知っている限りの事を教えてあげた。

もちろん、わたしが知らない事とかいっぱいあるんだろうけど、軍高等工科学校で必死に勉強したから、普通の人よりは詳しい自信はあるんだ。


------------------------------


「いや・・・俺はここに来る前に襲撃された。」


え?

そんな事ってあるの?

1万年だよ?

開拓だって機械軍の残党が居ない前提で進めてるのに・・・


それに戦闘用アンドロイドなんて聞いた事無いよ。

有り得ない話じゃない事は誰よりもわたしが一番よく分かってるんだけどさ・・・


戦闘記録を見せてもらったけど、なんか違和感があるなぁ・・・

あっ、これって昔の人類軍パワードスーツじゃない?


------------------------------


えっ?

何このプレイ?

コウって超ド級Sなの?


違ったみたいだ。

良かった。

いくら好きでも、あんな過激プレイは付いて行けそうにないもんね。


え?

好き?

まさか、そんな・・・


------------------------------


『フジ少尉、フジ少尉。』


自室のスピーカーからオモさんの呼び出しがあった。

すぐに会話用のスイッチを入れて応答した。


『はい、フジです。どうしました?』

『コウさんが鍾乳洞に遠征してMETや資材を回収する事になりました。』

『止めないのですか?』

『わたしとしてもありがたい話ですし、コウさんは契約者ではないので強制はできません。』


確かに強制はできないよね。

食料・・・栄養の提供はしているけど、開拓を手伝ってもらっているからね。

おまけにコウのAT、ソウコウキドウセントウフクのおかげで、開拓のペースが予定よりずっと上がってるんだ。

報酬が非常用保存食じゃあ全然釣り合いが取れてないよね。


『なるほど。』

『そこで、フジ少尉に同行をお願いしたいと考えています。』

『え?』


また一度だけ胸が高鳴った。

でも、わたしにはシェルター防衛の任務がある。


『表向きはトラップへの対処要員です。』

『コウの装備ならトラップ対処には問題無さそうですが?それに、わたしにはシェルター防衛任務があります。』


この前、コウの装備について少し教えてもらったけど、どれも物凄い性能だったんだ。

機械軍の戦闘ロジックもキットが学習したから、わたしのATの方が優れてるのはバイタルゾーン以外の防御力くらいなんだよ。

もちろん、一緒に行きたいんだけどね・・・


『シェルター防衛は、コウさんが反射レーザー砲で協力してくれますから問題ありません。フジ少尉に同行してもらうのは、別の理由があります。』

『なるほど、教えてもらえますか?』

『コウさんはスメラの未来にとって非常に重要な人物である可能性が高いのです。万が一の場合は、フジ少尉が破壊される事になってでも護って欲しいのです。』

『コウがそんな重要人物なのですか?』


確かにコウは絶世の美男子、全宇宙の至宝って言ってもいいくらいだよ。

広場の惨劇を制圧した英雄でもあるし。

開拓でも大活躍してるしね。

でも、オモさんがそこまで言うのはちょっと引っ掛かるなぁ。


『コウさんはスメラ人と交配可能である可能性が高いのです。』

『えっ!確かにそっくりだけど・・・』

『ナホさんの部屋から出た廃棄物に生殖細胞が大量に付着していたので、それを分析しているのですが、可能性は極めて高いと言えます。』

『そうなんだ・・・あぁっ!』

『どうしました?』

『い、いえ、その・・・軍管理区域の廃棄物も・・・分析とかは?』

『管轄外ですからしていませんよ。』

『そ、そうですか。』


良かった。

あれはバレてないみたい。


『話が逸れましたね。そういう理由で非公式ですが可能な限り厳重な護衛が必要なのです。』

『なるほど、一時的な要人警護であればシェルターから離れても命令違反にはならない筈です。』

『いえ、法的には要人ではありません。』

『え?』

『コウさんは”人”というカテゴリーではありません。貴重な生物的資源です。』

『それはスメラ人ではないからですか?』

『その通りです。ルキフェル軍の来訪後に内規が制定されて、異星人には人権は付与されない、つまり”人”ではないという事になっています。もちろん、蔑ろにするという意味ではありませんよ。』

『なるほど。極めて重要な戦略物資の護送という理由でも命令違反にはならない筈ですから、大丈夫です。』

『では、コウさんの警護をお願いします。』

『了解しました!一命を賭してでも護ります!』


コウとしばらく二人きりか、嬉しいなぁ。

・・・また嬉しさが無理矢理治められた。


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