三話「アイデンティティ」
三話「アイデンティティ」
…
「っはははははは!!…ッヒヒ、あッハハハハハァ!!
っはは…ゲッホゲッホ、おぇ”っ…!!」
どうも、傍から見れば頭の可笑しいほどに大爆笑をしていたら、喉にコンソメポテチをつっかけてただいまみっともなくむせている私ことInferno=Divaleadです。
…クソッ、ポテチめ、芋の分際で私を殺す気か…
「ケホッ…う…ぐ。」
ふう、危うく私の死因がポテチになるところだった。
刺客ポテチ…アサシンだよ、アサシン。
現代の悪魔には聖書と十字架じゃなくてポテチってか、いや、好物なんだけどね。
…っと、おっと…そんなこんなでもう私の報道から、現地への中継へと移り変わった。
異常にまで静かで、無駄に広い路地は、活気と生活感の余韻さえ残っているが、人気という人気は、私による殲滅で消え去り、そして、キャスターの声のみがあたりをに響いている。
血塗れのその道は、血が乾いても生々しさを残し、そしてあたりに落ちる死体を、カメラは捉えていた。
…現場の人たちも、お疲れ様なこった。こんな夜中にスプラッタな現場に連れていかれ、ハートをかかれた死体と瓦礫や割れたガラス、混乱故の衝突事故で、ランプの光を蛍の灯のごとく残した、半壊の車を一々移していくのも面倒極まりないだろう。私だったらカメラをラジコンにでも付けて適当に徘徊させて、仕事なんてサボるがな。…まあ、そうはいかないんだろ。
とはいえど、人の死への現場への中継の必要性ってのが中々この私には見つけられないのが、ここ最近の悩みだ。マジで必要あるのか?アレ。
だって人の死にざまとか、どうなってるかとか把握したって、其処に行って某ゲームの様にてれれれーんと呪文唱えて魔法陣をキラキラさせたら死人たちが再生しましたー(笑)なんてことは絶対にないんだから別いいだろうに。
「…っ、と、ああ…」
私は、懲りずにまたポテチをもう一枚口に運んだその時、やっと見つけるべきものを、彼奴等は見つけてくれたようだ。
「Seeyou Worldtocome!!」
全体を見渡しやすいその位置を選び、私は壁にそう書いた。
まあ、あれだあれ、決め台詞的な何かだ。ちょっと痛いような気がしなくもないが。
ついでに言うと私そんなにオカルトマニアじゃぁないが。
…そして、それを見つけた報道陣から、画面が切り替わり、スタジオにカメラは移り変わった。
『えー、この、壁に書かれた言葉ですがそのメッセージ性について、赤髪の悪魔のその人間像についてと共に開設を、専門家のマイクさん…』
すると、そこにはつるっぱげのおっちゃんが堂々と座っており、私の殺人に、脚色と誇張が少し激しいような推測と共に、想像だの憶測というよりももはや妄想のごとし私の人間像をぶちまけていく。
偏見は良くないね、本人が見てたらどうするんだ全く。いや、私なんだけど。
…まあ、面白いから何も言わないし、別に私に実害は及ぼされてないから気にも止めやしない。気楽に生きよう、気楽に。
しかし、私はなんだかアレだな、人として大事なものを失われるぐらいの扱いの報道をされまくるんだな。同じ人間の中でのこの格差は酷いと思うわ私。人類皆キョーダイっていうじゃんか。
「みんなみんなーいきているんだともだちなーんーだー」
ぼそぼそと口ずさんでみるが、我ながら私らしくない。
というか私自身人類に友達意識なんてない。
何処の脳内お花畑ちゃんだよ。
というか殺人鬼が「ミンナトモダチ!!(裏声)」とか言ってたら行ってることとやってること比例してねーから、どんなスプラッタな友好関係だよ。
弱肉強食、控えめに言ってこえーわ。
激しい友好関係だね!!いや、いやいやいやいや…ねーわな。
…まあ、でも、こうやって、私は人を殺すだけで報道陣やネット民が私を脚色し謎のアイデンティティの形成と、私というそれへの恐怖煽りをやってくれるのでもうなんか私は特にすることは無いんだけどね。
ただ、殺し方が残虐、それだけに過ぎないんだが、それによって、狂人Infernoはどんどん出来上がっていく。
ソレの繰り返しによって、呼ばれるそれが悪魔、私だ。
『えー、そして関連の事件についてですが…』
しっかし、世の中では私は面白いことに、緋の悪魔、と呼ばれる存在、
そのように、蒼の天使、藍の操者、白の救世主、銀の刺客、薔薇の奇術師…とかもいるらしい。まあ、これについては私もまとめサイトをチラッと見ただけで詳しくは知らないが。まあ、きっと世の中広いと言う事だろう。とはいえどもこの世界の妄想とガセにまみれたネット情報だから、ほんとにいるかは私もしったこっちゃないが。
色々今回は伏線ありますー。
…なんか、今回急いで書いたから誤字ありそう…(汗)
まだなんか面白いところではないし、所々イタイですが、たのしんでいただけたら幸いです…!!