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『ドラゴンライダーエアレース』

テミス王国の城下町から西北の方に広がる『飛竜の里』は、古くから良質な飛竜の産地として知られていたという。

その『飛竜の里』では、『ドラゴンライダーエアレース』と呼ばれる空のレースが開催されているという。

ノボルはその『ドラゴンライダーエアレース』を見に行くことになったのだが…。




さっそく司会者の声が響き渡る。


「テミス王国の国民が待ちに待った一大イベント、

『ドラゴンライダーエアレース』が、いよいよ開幕となります!」


このレース、実は竜騎士団の所属でなくても、一般参加者も飛び入りで参加して、即日レースを行えるという。


が、ここはやはり『竜騎士団部門ハイレベルレース』と、『一般参加者部門ノーマルレベルレース』とがあるという。


会場には観客席もある。

観客席は既に大勢の人でごったがえしていた。


例の、ドラゴンスレイヤーらしき錆び付いた剣は、とりあえずアイテムを入れる袋にでも入れておくことにした。


リディア「さあ、いよいよレースが始まるよ。」


実際、テミス王国では、竜騎士団の男と、女戦士のヴァルキュリアが、恋愛関係になってそのまま結婚したりすることもあると聞いていた。


異常なほど嫉妬深いノボルは、早くもやきもきすることに。


そして、この両者の間に子供が生まれたら、男の子の場合は次の竜騎士団、女の子の場合は次のヴァルキュリアとして育てるということは、容易に想像できた。


カトレーダ「どうしたの?ノボルさん。」


ノボル「あ、いや、何でもない…。」


『竜騎士団部門』のレースの前に、竜騎士団による華麗なデモンストレーションが始まる。

観客席からは歓声があがる。そして拍手喝采。


そしていよいよ、『竜騎士団部門』のレースが始まる。


優勝候補はリューキという竜騎士。


「さあ、スタートしました!

早い早い、これはかなり早いレース展開だ!」


またまた歓声と、拍手喝采。


「このペースだとどうやら新記録のタイムが狙えそうです!」


そして優勝したのは、やはりリューキだった。


なんと大会新記録のタイムで優勝した。


ノボル「さあ、もう行こうか。」


そう言うと次の瞬間、ノボルはリディアの胸を触る。


リディア「キャーッ!!」

ノボル「へへ…。」

リディア「ちょっと!いきなり何するのよ!」

ノボル「ごめん、実はね、時折こういう悪い癖が出ちゃうんだよ。」

リディア「そういう問題じゃなくてさ。」

ノボル「ごめん、いやごめんじゃ済まないかもしれないけど…。

以前、父親よりも母親のことが嫌いだって言ってたのも、実はこういうことなんだ。

アダルトDVDとか、エロ本なんてもってのほか。

こっそりエロサイト、エロ動画を見たりするのももちろんダメ、うちの教育方針だったんだ。

女の子と手をつなぐどころか、些細な会話もしてはいけない、

違反したら、こっぴどく怒られる、それにね、時にはそのことで、母親からも、暴力を振るわれたこともある。」

リディア「それってまさか…。

そうやって、抑圧された性欲のはけ口としてなの…。」

ノボル「まあ、うちみたいなエリートの家は、やっぱり普通の家庭とは違うんだ。いろんな意味でね。

この程度のことはできて当たり前、

この程度の政策をやって当たり前、少しでもヘマをすれば叩かれる。

エリートも、はたから見ているほど、楽じゃないんだよ。」


そんなことを話しているうちに、是非レースに参加してほしいという依頼が来た。

イベントの担当スタッフと名乗る者が近付いてきた。


「ちょっと来てください。大変なことになりました。

実は『一般参加者部門』の方で、レースに参加する予定だったうちの一人が、

先日の魔物との戦いで負傷してしまい、レースへの出場が絶望的な状況となってしまったのです。

そこで、急遽追加の参加者をつのりたいのですが、ちょうどよかった。」


ノボルはいきなりそんな話をされて、ピンと来なかったが、次の瞬間、スタッフが言ったのは、


「たしかノボルさんといいましたね。

是非、『一般参加者部門』のレースに参加してみてはいかがでしょうか。

なーに、大丈夫です。

『一般参加者部門』であれば、全くの未経験者であっても、勝利することが可能ですよ。

実際にそうして勝利して、有名になって、それから正式に竜騎士団に入隊したような人もいますからね。

実はね、今回優勝した、リューキさんも、そんな『一般参加者部門』から参加して、優勝して有名になって、そして竜騎士団に入隊した一人なんですよ。」


「ええっ!?あのリューキが!?」


ノボルはただただ唖然呆然とするしかなかった。


まさか、まさか、いきなりそんな、レースへの参加を依頼されるとは…。


もちろん、ノボルはこれまで、一度も飛竜には乗ったこともないどころか、じかに触れたことすら無いのだ。


果たして本当に大丈夫なんだろうかと、ノボルだけでなく、リディアたちも思っていた。



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