魔物討伐クエスト(3)
『邪竜の谷』と呼ばれるところには、ドラゴンスレイヤーと呼ばれる剣があるという。
それと同時に、その剣で倒された邪竜の子孫もいるという情報を聞き付けたが…。
ついに『邪竜の谷』のダンジョンの入口手前までたどり着いたパーティー一同。
ここからは車を降りなければならないようだ。
ダンジョンの内部には徒歩でしか行かれないという。
「ひゃー、見るからに不気味な感じだな。
ここに邪竜の子孫とかいるのか、あとは他の魔物はどんなのがいるだろうな。」
ダンジョンの入口はやはり不気味な感じ。
しかしながら、なぜかダンジョン内に入ると、ドラゴンどころか、魔物の気配も感じない。
「おっかしいなあ…。こういうところだから、魔物の気配とかあってもよさそうなんだけどな…。」
このダンジョン、本格的なダンジョンというよりは、昔の邪竜が、自分の巣にしていたような感じなので、自然の洞穴をそのまま使用しているだけといった感じだ。
ただひたすら、まっすぐ進んでいけばいいといった感じだ。
すると、なんとその一番奥に、一本の聖剣が突き刺さっていた。
が、その聖剣は、長い年月の中で錆び付いていた。
「なんだこりゃあ、これが伝説の聖剣、ドラゴンスレイヤーだってのか!?」
『邪竜の谷』というくらいだから、どんなに恐ろしいところかと思っていたら、全くの期待外れといっていい。
期待外れもいいところだった。邪竜の子孫も、他の魔物もいない。
おまけにお宝は、錆び付いた剣一本だけという。まさに本末転倒とはこのことか。
「伝説の聖剣、ドラゴンスレイヤーを手に入れたと思ったら、錆び付いているし、
邪竜の子孫はいないし、魔物もいないし、これで魔物討伐クエストなのかよ。」
これでこのクエストは、簡単にクリアしたということになるが、こんなんだったら誰でもクリアできるぞ、と内心思っていた。
こんなにクリアしたという達成感の無い魔物討伐クエストは初めてだと、
いや、そもそも魔物を一匹も討伐してないし、
と、そんなことを思いながら帰路につくパーティー一同。
「しかしそれにしても、長らく放置されていたらしく、こんなに錆び付いているとはな…。
何らかの手を使って、元の姿に戻せないものかな…。」
するとリディアが提案を行う。
「ねえ、この際だから、気晴らしに『ドラゴンライダーエアレース』でも見に行かない?」
「ドラゴンライダーエアレース?」
テミス王国名物、『ドラゴンライダーエアレース』を見に行くことにした。
が、ノボルは何やら、嫌な予感がしていた。何となく…。




