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住居跡で古銭収集

キングスリング島と名付けたこの島の開拓を進める、ノボル率いる開拓団。


開拓の拠点となる集落をまず建設した。問題は、住民を呼び込めるかだ。


この世界にはキングスクラウン大陸を治めるキングスクラウン王国と、


キングスリング島と命名した、この島しかないのだから、キングスクラウン王国からの移民を募るといっても、それだけでは限度がある。


はっきりいって、キングスリング島の奥地には、ほとんど入り込んでいなかった。


開拓を進めていったら、新たな大陸が現れて、その大陸からまた移民を募って、人口を増やしていったらいいと、ミッテラン国王も、そしてイザコ・ドルチェも言っていた。


本当か?本当なのか?


僕、ノボルは思いきって、島の奥地まで行ってみることにした。


「というわけで、島の奥地まで足を踏み入れたいのですが、許可をいただけないでしょうか。」


島の奥地まで行くには、イザコ・ドルチェの許可をとる必要があった。


現場指揮官は僕だったが、実質の総合リーダー、開拓の総指揮をとっていたのは、やはりイザコ・ドルチェだった。


「しかしだな。これだけ人数もいる。全員が全員足を踏み入れるというわけにもいかないだろう。

ここは、選抜の何人かで行くのが筋だろう。

おっと、できればこの私も、一度行ってみたいものだな。」


イザコ・ドルチェ自ら行くと言った。


さて、今回行くメンバーは、


現場指揮官


ノボル


豪商


イザコ・ドルチェ


衛兵


マルセロ・ハンス


貴婦人


マルシア・アイーダ


町娘


カトレーダ・ピピン


それと、ブルース・ウィル・スミスという衛兵を連れていくことにした。


ブルース・ウィル・スミス、ああ、あのスキンヘッドの、筋肉ムキムキの、怪力自慢のあの衛兵か。


続いて各キャラクターの特徴について。


商人イザコは、商人というだけあって、手に入れたアイテムの鑑定などを行ったり、戦闘に勝利した際には、さらに余計にゴールド、つまりお金が手に入るという。


ちなみに、貯め込んだお金のことを『軍資金』と呼んでいる。その『軍資金』を使って、いずれは世界中のお宝をコレクションとして収集するのが人生の目的だという。


「いつか私は、世界中のあらゆるお宝というお宝を、この手に入手したい。」


衛兵マルセロ・ハンスは、魔法のかかった武器なども使いこなせるという。


「どんな武器でもお任せを。」


貴婦人マルシア・アイーダは、主に踊り系の攻撃?で、敵を撹乱(かくらん)するのが得意という。


「踊りなら誰にも負けないわ。大人の女の魅力で、セクシーダンスも得意なのよ。」


最後に、町娘カトレーダ・ピピンは、回復魔法の担当。他にも防御魔法や、攻撃補助魔法も使いこなせるという。


「この島の開拓を始めて数ヶ月。ここにきて、魔物たちの活動が活発になってきましたわ。

怖いですね、でも、皆さんの足手まといにならないようにがんばります。」


ちなみに僕、ノボルはというと、彼らに作戦を与えて、そして彼らはその作戦の通りに戦うということに。


ちなみに、戦闘系のスキルは、これしかなかった。魔法も使えず、武器も基本的なものしか使いこなせない。


だから、仲間たちに命令して、動かすというのが、僕の、唯一のスキルだった。


しかし、恋するカトレーダに、いいところを見せるためには、やはり自らが戦わないと…。


そこに、マッドドッグが一匹、さらに、カークリノラースという、こいつも野良犬系の魔物が現れた。


「出やがったな。」


僕は剣を振るった。


ズバッ!ザシッ!


僕はマッドドッグとカークリノラースを一撃のもとに葬り去った。


「楽勝、楽勝、こんなやつら。」


もっともこの野良犬系たちは、一番最初に出てくる、やられ役のような魔物たちだったのだが…。




僕らは旅の準備を整えていた。


そしていよいよ島の奥地へと旅立つ。


「ノボルさん!気をつけて!」


「ノボルさん、行ってらっしゃい、カトレーダちゃん、ノボルさんたちをよろしくね。」


町娘たちがノボルたちをお見送り。




そして島の奥地に入っていく。しばらくは鬱蒼(うっそう)とした森が広がっていた。


その森をしばらく行くと、住居跡が見えた。


いくつかの朽ち果てた民家らしき建物、それと、やはり朽ち果てた店の看板が、地面に落ちていた。


どうやらこれは、何かの店だったらしいが、かつての面影もなく、無残な姿をさらしていた。


そこに、光るものを見つけた。


「これは…。どうやら古い時代のコインのようだ。」


他にも落ちていないかどうか探しあてることにした。


どうやらこれは銅貨(どうか)のようだ。銅貨(どうか)があれば銀貨(ぎんか)金貨(きんか)もあるのでは?と思って探していたが、結局銅貨(どうか)しか見つからなかった。


「ふむ、このような古銭(こせん)が見つかるということは、この住居跡は、かなり古い時代の集落の跡ということになりますな。」


商人イザコは口にした。このような古銭も、イザコのコレクションの中にはあるとか。それもいろいろな時代のものを収集しているという。


イザコの自慢話はともかくとして、この際だから、この住居跡、あるいはその周辺地域で、古銭の収集でもしようか、と、僕は思っていた。


一度探したと思ったところでもくまなく探さないと…。


しかし、なぜこんな古い時代のコインが、アイテムとして扱われるんだ?


どうやら、今の時代の通貨としては使えないようで、あくまでも古銭としての価値であり、したがって売り物にしてゴールドに換金する以外に、使い道がないようなシロモノだという。


もしかしてこれを、一定の枚数集めたら、どこかのこういう古銭をコレクションしているような王様なり何なりが、レアなアイテムと交換してくれるとか…?


その時だった。今までにない振動を感じた。


「な…、何だ!?」



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