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謎の失踪…。

パーティー、というよりも、もはや立派な小部隊といってもいいようなメンバー編成で、キングスクラウン王国の城下町に降り立つが、そこには誰もいなくなっていた。


本当に誰一人いないのか?これはまさか、幻でも見せられているんじゃないのか?もしかしたら誰か一人くらい、いや何人かは、どこかに隠れているんじゃないか?


そう考えながら、探し求める。ここは手分けして探さないと…。




「おーい!おーい!」


城下町を隅から隅までくまなく、誰かいないか探し回る。


しかし、誰もいない。誰一人いない。


「城に行ってみよう。」


ノボルは単身、城に向かう。


ついこないだここに来た時は、特に変わった様子は無く、人々が生き生きと生活していた。


「まいったな、万博から帰ってきたと思ったら、このザマとは…。

全く想定していなかったよ。とにもかくにも、まずは城内に入ろう。」


城の方に向かう。城門の前に立つ。やはり城門には門番はいないようだ。


城の正面玄関の大きな扉。鍵などはかかっていなかった。


城の中へ。城の中にも、人がいる気配はない。


ドン!


バン!


部屋の扉を1つ1つ開けて、中をたしかめるが、やはり1人もいない。


どこか不気味さが漂う中、王座の間に向かう。


王座の間に向かう階段を上るが、やはり誰もいない。


「おーい!おーい!誰もいないのかー!」


ミッテラン国王も、シラク大臣も、兵士たちも他の城内の人たちも、誰もいない。


まさかとは思ったが、いや、まさかな、そんなことは考えたくもなかったのだが、


みんなでこの国を放置して、打ち捨てて、国王も大臣も兵士も、民衆をみんな引き連れて新天地に旅立った…。


「いったい、何がおこったのか、わからない、あー、ますますわけがわからなくなってきた。」


そして、こうしていてもらちがあかないので、ひとまず城の外に出てみた。


城の、両端の塔の部分には、国旗が掲げられているはずだが…。


「こ、これは、(いにしえ)の邪教の神を(たた)えるあの旗は…。」


あれこそが、まさに邪教ヤツハカ教団の旗だ。


ノボルはそれを見て愕然とした。そしてふと、これまでの無人島開拓の光景が、走馬灯(そうまとう)のように(よみがえ)ってきた。


「無人島開拓に来たはずなのに、なんで邪宗教の一団や、その邪宗教の、唯一絶対の神である邪神と戦う羽目に…。」


そりゃそうだ。


無人島を開拓して、居住区を建設して、あとは悠々自適(ゆうゆうじてき)に暮らすはずだったのに、


なんでこんな、ヤツハカ教団だの、ミツクビ神だのといった連中が現れて、それを邪魔しにくるんだよ…。


そしてノボルは途方に暮れる。


「わああああーっ!」




ノボルは他の仲間たちが待っている船着き場に戻ってきた。


「ヤツハカ教団のあの邪神を(たた)える旗が立っているということは、国王、大臣、兵士、庶民も、みんなヤツハカ教団に拉致(らち)されて、どこかに連れ去られたんだ。

そして今、この城と城下町は、ヤツハカ教団に占領されている。拠点となっているのは、この先にある、ゲド村と、そこに建設されている神殿だ。」


ブルースが言う。


続いてカトレーダ。


「こんなことは考えたくないのですが、まさか、ミッテラン国王や、シラク大臣までが、国民ともども、あの邪悪な宗教に心を奪われてしまったのでしょうか。

これはもう、ゲド村に、いえ、ヤツハカ教団のあの神殿に、戦いに(おもむ)くしかありませんね。」


とはいえ、相手がどの程度の戦力なのかということも分からず、いきなり戦いに行っても、苦戦を強いられるのは必至だ。


いったんキングスリング島に戻るか、いや、また戻るというのもめんどくさい。


そこで、そのまま残るメンバーが4~5人、あとのメンバーがキングスリング島の留守部隊として島を防衛するということを決めた。


今回は、ノボル、マルセロ、カトレーダ、リディアがそのまま城下町に残り、あとのメンバーたちは島の防衛にあたることになった。


ブルース「島の防衛なら任せとけ。あと、留守の最中に裏切るような奴がいないかどうかの監視の役割もな。」


イザコ「それでは、参りますよ。皆さん。」


マルシア「本当は私も戦いたいんだけど、島の留守のこともあるから、まあ、仕方ないわね。」


イザコたちの船が帰っていくのを見送ったら、ノボルたちは、ひとまず城下町の宿屋と周囲の民家を秘密基地にして、待機して相手の出方を見ることにした。


そして、夜を迎えた。


「ふあーあ、眠いな、今夜は寝るとしよう…。」


その夜も特に何事もなく、ノボルは深い眠りについた。


どうやら、夢を見始めたようだ…。



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